クラッチを焼かないためにはどうすればいいのか

MT車のトラブルの一つ、クラッチ焼け。

今回は焼かないための注意事項についてです。

 

クラッチを焼くってどんな状態?

クラッチ板は摩擦によってエンジンの力を伝えています。

摩擦なので滑っていると発熱するんですね。

そしてクラッチ板に熱が溜まっていって限界まで達した状態が”クラッチを焼いてしまった”という状態になります。

 

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クラッチを焼いてしまうとどうなる?

クラッチを焼いてしまったときの一番わかりやすい症状は匂いです。

これはかなり強烈な匂いですから焼くとわかると思います。

また、焼け度合いによってはクラッチペダルから足を離しても半クラッチ状態になってしまうことも。

これが”クラッチが滑る”という症状ですが、クラッチペダルから足を離してアクセルを踏み込んでもエンジン回転だけが上がって加速しなくなったり、発進時に一気にクラッチペダルから足を離してもエンストしなくなったりします。

 

クラッチを焼かないためにはどうすれば良い?

半クラッチの時にアクセルを強く踏まない

半クラッチの時に強くアクセルを踏むとクラッチ板の温度がかなり上がります。

ですから、発進時に強くアクセルを踏んだ状態で半クラッチにしたり、シフトアップ後に半クラッチにしながらアクセルを強く踏み込んだりしないようにしましょう。

発進時には排気量に応じて多少アクセルを踏む必要はありますし、丁寧すぎるクラッチ操作はクラッチジャダーの原因にもなるので多少のアクセル操作は必要です。

シフトアップに関しては半クラッチにしなくてもショックが出ないようにエンジン回転数を合わせてあげるとクラッチに優しい運転になります。

 

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半クラッチになっている時間を減らす

半クラッチになっている時間に比例してクラッチの温度は上がっていきます。

たとえば、上り坂でブレーキを使わず半クラッチを使ってクルマを停止させていたりするとクラッチを焼く原因になりますし、渋滞などで半クラッチを頻繁に使っているとクラッチを焼いてしまうことがあります。

ですから、半クラッチになる時間を減らすことも大切です。

例えば、前のクルマが少しだけ進むときには動かず、大きく進むときだけ半クラッチを使うといった具合ですね。

半クラッチそのものは長すぎず短すぎずというのがとても大切です。

半クラッチが長すぎるとクラッチ焼けの原因になりますが、半クラッチが短すぎてもクラッチジャダーやギアが入りにくくなる原因となります。

 

短い半クラッチがダメな理由についてはこちらの記事がオススメです。

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走行中クラッチペダルに足を置かない

クラッチペダルに足を置いていると気づかないうちに力が入って半クラッチになってしまうことがあります。

気づかないくらいの微小なクラッチの滑りでも時間が長くなるとクラッチ焼けの原因になるので注意しましょう。

また、クラッチペダルに足を乗せたままだとレリーズベアリングというパーツに負担がかかるのでそちらも注意です。

 

エンジンブレーキをかけている時にも半クラッチに注意

強いエンジンブレーキをかけた際には意外と長く半クラッチ状態が続いていることがあります。

特にアクセルでエンジン回転を合わせなかった場合には半クラッチで回転を合わせることになるので半クラッチ状態が続いていても気づかないことがあります。

頻繁なシフトダウンの際にはアクセルを軽く踏んでエンジン回転を合わせてあげるのと、シフトダウンが終わった後にはクラッチペダルから足を離して半クラッチ状態が続かないようにしましょう。

 

多少の匂いがすることはある

クラッチ焼けの症状として匂いを挙げましたが、段差のある場所で何度も切り返す車庫入れなどでは多少匂いがすることもあります。

これはもう仕方ない部分もありますし、匂いがしてもクラッチの滑りがなくギアの入りなどに影響がなければあまり気にしなくても問題はありません。

とはいえ、クラッチ焼けの匂いがする(=クラッチ板が高温になっている)時は摩耗も飛躍的に進みますから、、日常的に匂いがしたり強烈な匂いがした時には操作を直す必要がありますから半クラッチの時間や頻度に着目して操作を工夫しましょう。

 

クラッチ板が焼けてしまったら?

症状が匂いだけであれば全く問題ない可能性も高いです。

クラッチが焼けた時に問題となるのはクラッチ板が歪んでクラッチが切れなくなったり、クラッチが滑ったりしてしまうことです。

そうした症状がなく匂いだけなら温度が下がれば回復する可能性も十分あります。

 

クラッチが焼けてしまった時についてはこちらの記事もオススメです。

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