衝突安全テストの盲点

衝突安全テストの結果をみたことがある人は多いかと思います。

一昔前の車と比べると、軽自動車などもとても安全になりました。

ですが、衝突安全テストの結果には盲点があります。

それはあの結果が出るのは“同じ重量の車同士がぶつかった場合のみ”ということです。

分かりやすいのは、大型トラックと乗用車の事故の場合です。

大型トラックは被害が少なくても乗用車側が酷い状態になってしまいます。

これは重い物のほうがより多くエネルギーを持っているからです。

そのため、車重が軽い軽自動車は現実の事故ではとても不利です。

また、寸法としても、大きさに制限があり、車幅も狭い軽自動車はとても不利になります。

そういう意味ではSUVなどはとても安全ということになります。

ですが、個人的にあまり重い車ばかり増えるのは良くないことだと感じます。

まず、重い車は街中での燃費がとても悪くなります。

これは街中では加速が多く、車重は主に加速時の燃費に影響が多くあるからです。

また、タイヤやブレーキ等への負担も大きくなり、交換時期が早くなったり、交換費用も高くつく場合もあります。

さらに、急ブレーキ時の制動距離が伸びたり、ハンドリングが重くなったりします。

そういったデメリットを考えると重い車を増やすというのはあまりにも不条理に感じます。

衝突試験で重さに対して厳しい基準を作ったりして、より軽い車作りを目指す傾向を作ることが重要でしょう。

同時に、トラックなどの安全性、例えばプリクラッシュブレーキなどの標準装備化や横滑り防止装置の義務化などを行うことで普通車側の被害軽減をする必要性もあります。

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