今回はドライビングテクニックの基本の一つ、ハンドルの回し方です。
過去にも似たような記事を書きましたが、新たに書き直した記事となります。
ハンドルの持ち方
ハンドルを時計に見立てて、9時15分の位置を握るのが基本です。
これは左右どちらにも大きく回せる持ち位置となります。
また、ハンドルを握る時には”ギュ”っと握り締めるのではなく、ハンドルに手を添わせるように軽く持つことがコツです。
“ギュ”っと硬く握り締めてしまうと、腕の筋肉まで突っ張ってしまいハンドルの微調整がしにくくなってしまいます。
ハンドルにつかまってはいけない
街中で時々見るのがハンドルを抱え込んでしまう方です。
これは緊張が原因となりますが、ハンドルを抱え込んでしまうと操作が上手くできなくなりますし、さらに体がこわばることによって周りが見えなくなってしまいます。
身体はシートに預けて、ハンドルはつかまるものではなく回すものだということを忘れないでください。
回し方は人それぞれ
よく“送りハンドル”はだめだと言われることがあります。
しかし実際のところは”送りハンドル”そのものがだめなわけではありません。
ただ、一般的なドライバーの方が”送りハンドル”をするとスムーズに操作できなかったり、操作が間に合わなかったりする為によくない操作とされています。
ハンドル操作の基本は“スムーズ”で“適切な操作”です。
急なハンドル操作は危険ですから、スムーズでかつ切り遅れや戻し遅れがないように操作しましょう。
内掛けはダメ!
ハンドルを切る際に、手を逆手にしてハンドルの内側から握る方がいます。
これはハンドルが重かった時代の名残で、現代においては絶対にやってはいけない方法です。
理由としては、最初に切った方向とは逆側にハンドルを切れないため咄嗟の際に適切な操作ができずに危険だからです。
ハンドルは”引く”
ハンドルの回し方には“引きハンドル”と“押しハンドル”があります。
これはハンドルを回す時にハンドルを切る方向の手で”引く”方法を“引きハンドル”、ハンドルを切る方向とは逆の手で”押す”方法を“押しハンドル“と呼びます。
大抵の場合は両手を使って回している為、実際には”引き”がメインか”押し”がメインかということになりますが、筆者は”引き”をメインにすることをオススメします。
巷では”ハンドルを押す”ことによってシートに体が押し付けられるという利点から”押しハンドル”が良いとされています。
実は以前は筆者も”押しハンドル”が正しいと考えていました。
ただ、ハンドルはつかまるためのものではありません。
ハンドルにつかまることによって繊細な操作ができないばかりか、急なカーブを曲がるときには”押し”は”引き”に比べて力が必要となるため肩こりの原因にもなります。
さらに、”押す”ためには力が必要となるため12時の位置を持った時に肘が120度ほど曲がるようなハンドルとの距離の近さが必要となります。
その為、ドライビングポジションにも制約が出ます。
スポーツ走行などの高いGがかかる状況ではハンドルを押すことによって、カーブの外側に身体が振られやすいというデメリットもあります。
このような理由から筆者は”引き”をメインとすることをオススメしているのです。
ただし、”引きハンドル”も万能ではなく一定の位置でハンドルを保持するのが難しい欠点があります。
また、軽い力でハンドルを回すことができるため慣れるまでは微調整が難しいでしょう。
しかし、”引きハンドル”をマスターすることによって車からのインフォメーションも取りやすく、峠道などでもスムーズな運転がしやすくなるでしょう。
カーブを曲がっている時にはハンドルの角度をできるだけ変えない
カーブでは微調整するためにハンドルの角度を細かく変えてしまいがちです。
たしかにレーシングドライバーなどは細かくハンドルを振っていますよね。
ですが、あれは実際には車が自分の思っている方向とは別の方向に向かいそうになった時にそれを“修正”しているのです。
車を性能の限界で走らせている時には必要ですが、街中では必要なことではありません。
車が要らない動きをしてしまうため、ハンドルは一定の角度を維持することを心がけてください。
上手い人ほどハンドル操作はスムーズ
一般的なイメージとしてレーシングドライバーは派手に走るイメージがありますよね。
しかし、操作に関しては実はとてもスムーズなのです。
自分の脚で走っている時に急に止まろうとすると転びそうになりますよね。
逆にゆっくり止まればそういったことは起きないでしょう。
車でも同じで“急な操作”を行うと車のバランスが崩れてしまいます。
できるだけバランスを崩さないようにハンドル操作の角をなくしてスムーズにすることが上手い運転のコツです。
コツを紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
実は筆者もまだまだ修行中で、どんな操作が良いのか常に試行錯誤をしています。
初心を忘れずに試行錯誤をすることで運転はより楽しくなりますし、同乗者にも喜ばれる運転ができるようになるでしょう。