クラッチ操作でよく言われる”半クラッチを使わない”という言葉。
今回はその言葉の本当の意味について考察していきたいと思います。
半クラッチを使わないという言葉の罠
半クラッチを使わないという言葉、MTに関しての話でよく聞きますよね。
発進時に全く半クラッチを使わずに発進することは不可能なので、半クラッチの時間が短ければ問題ないという認識をしている方も多いのではないでしょうか?
私もその一人でした。
ですが、実際にMT車に長い時間乗ってみてその言葉の真意に気づいたので今回はそういった日本語って難しいよねっていう部分についてです。
日本語って難しい
いきなりなんのこっちゃっていうタイトルですが、私が強く感じてる部分です。
半クラッチを使わないといわれれば上に書いたように半クラッチの時間が短ければ問題ないと考えても間違いではないでしょう。
そもそも半クラッチをなくすことは不可能なんですから。
ですが、いろいろ調べたり自分で試したりした結果その認識は微妙にずれていたんですね。
クラッチ板の敵
クラッチ板の敵は主に熱です。
熱が加わりすぎると焼けてしまって材質が変化して滑り出してしまったり、熱によって歪んでしまったりすることでクラッチとしての機能に悪影響がでます。
クラッチは繋ぐたびに熱が加わって劣化していくので半クラッチの時間を短くするっていうのは正解なのですが、クラッチの状態を決めるのは熱だけじゃありません。
それはクラッチやフライホイールなどの表面の状態です。
クラッチやフライホイールの表面はクラッチの使い方によって状態が変わります。
表面の状態によって引き起こされる症状もあり、大抵が走ることには問題はないがフィーリングが悪くなる程度の症状です。
2速や1速へのシフトダウンだけやたら重たくなったりするので意外と影響は大きいです。
半クラッチを使わないという言葉の真理は表面の状態を良くするためのヒントでした。
半クラッチを使わないの真理とは?
半クラッチを使わないという言葉の真理は”できるだけ一気にクラッチを繋いであげよう”ということです。
基本的にクラッチは圧着力の弱い部分(=クラッチの繋がり始めに近い領域)を使うと表面状態が悪化します。
半クラッチを使うとどうしても圧着力の弱い領域を使いがちになってしまうことから半クラッチを使わないようにするという表現も正解なんですね。
ですが、もっとわかりやすく言えば最初に伝えた”できるだけ一気にクラッチを繋いであげる”という表現になります。
勿論、文字通り一気にクラッチを繋いでしまうとエンストしてしまったり、ショックが出てしまってクルマに悪影響がありますから、スムーズかつ一気につなぐように意識するというのが正しいかもしれません。
本当の意味での半クラッチを使わない運転
- クラッチが繋がり始める部分を使わない運転
- 半クラッチはスムーズかつできるだけスパッと繋がるように意識する
この二つがMT車の運転で大切なんですね。