MT車のシフトアップ、慣れるまで難しいですよね。
今回はガクッとしてしまう理由についてです。

シフトアップでガクガクしてしまう理由
クラッチとアクセルのタイミングが悪い
クラッチペダルを踏むタイミングとアクセルペダルから足を離すタイミングが合わないとガクッとしてしまうことがあります。
これはアクセルペダルから足を離したときにクラッチペダルを踏めていないのでエンジンブレーキがかかってしまってガクッとしてしまうんです。
対処法
アクセルペダルから足を離すタイミングを少し遅らせるとエンジンブレーキがかかる前にクラッチペダルを踏んでしまえるのでこの症状を抑えることができます。
アクセルペダルから足を離すタイミングがあまりにも遅すぎるとエンジン回転数が上がってしまうので注意してください。
また、クラッチペダルを踏む直前に一瞬だけアクセルペダルを少し戻して一定速度で走る時間を作ってあげるとよりスムーズなシフトアップができます。
シフトアップ後にエンジン回転数が合っていない
シフトアップした後クラッチを繋ぐとガクガクしてしまう・・・。
これはエンジン回転数が落ちすぎてしまうことで発生する現象です。
具体的に言えばシフトアップの時にエンジン回転数が落ちすぎてしまって、エンジン側とタイヤ側に回転差ができてしまっているのです。
シフトダウンの時に回転を合わせないでクラッチを繋ぐとガクンとするショックがあると思いますが、あれと同じ状態が起きています。
次の動画の4分24秒あたり、5速にシフトアップしたタイミングでガクンというショックが発生しています。
エンジン回転計(タコメーター)を見るとシフト操作中にエンジン回転が落ちた後、クラッチを繋ぐ瞬間エンジン回転が若干上がっているのが分かると思います。
対処法
- アクセルを離すタイミングと量を工夫する
- クラッチを繋ぐ直前にアクセルを一瞬踏む
以上の2つの方法がこの症状の対処法になります。
シフト操作の速度を速くするというのも一つの手なのですが、クルマによっては速いシフト操作ができないこともあるので上の二つのどちらかがオススメです。
アクセルを離すタイミングと量を工夫する
これは一番オススメの方法です。
最もスマートかつスムーズに走れる方法で、私個人としてはこの方法でシフトしています。
具体的な方法は、シフト操作の際にはアクセルを離すと思いますがその際にアクセルを戻すのを一瞬遅らせるんです。
勿論、アクセルを踏んだままでクラッチを切ってしまうとエンジン回転が上がってしまうのでアクセルを少しだけもどしてクラッチを踏んだタイミングでエンジン回転計の針が一瞬止まるようにしてあげます。
そして、シフト操作が完了するほんの少し前にアクセルを完全に離してエンジン回転を下げて次のギアにエンジン回転を合わせてあげるのです。
以前の車載動画でも、シフトする瞬間にはあまりアクセルを戻さずにワンテンポ遅らせてからアクセルを離す様子が見れるかと思います。(暗くて見辛いですが・・・)
この方法のデメリットとしては非常に難しいというところが挙げられます。
タイミングはとてもシビアで、失敗するとエンジンが吹け上がってしまいます。
ちなみに一部車種ではアクセルペダルを離しても実際にアクセルが閉じるのはワンテンポ遅れるため、これを行わなくてもスムーズにシフト操作ができます。
クラッチを繋ぐ直前にアクセルを一瞬踏む
これは最も簡単な方法です。
シフトダウンの時にアクセルを踏んでエンジン回転を合わせるのと同じ要領で、シフトアップ完了後クラッチを繋ぐ直前にアクセルを一瞬だけ踏んでエンジン回転を合わせてあげることでショックを無くすという方法です。
これはタイミングとしてもクラッチを繋ぐ直前にアクセルを一瞬踏むだけなので簡単です。
このとき、アクセルを踏みすぎてしまうとエンジン回転数が上がりすぎてしまってクラッチの摩耗やショックの原因につながるので注意しましょう。
上手くやればかなりスムーズにシフトアップできますが、一つ上の方法に比べるとスムーズさでは若干劣ります。
また、アクセルペダルを踏んだままクラッチを繋いでしまうとギアが入りにくくなってしまうことがあります。
一瞬だけアクセルペダルを踏んでエンジン回転数を高くしたら、一度アクセルを戻してからクラッチをミートポイント(半クラッチが始まる位置)まで戻すようにしましょう。
軽自動車などエンジンの小さいクルマやスポーティなクルマはシビア
エンジンの小さいクルマはエンジンの慣性力がとても小さいのでエンジン回転が落ちるスピードは速いです。
また、スポーティなクルマでも快適性より走りを重視していることからエンジン回転が落ちるスピードが速いです。
そういったクルマではエンジン回転数が下がるのが速いのでシフトアップの難易度が高くなっています。
実は、A/Cがオンとオフの状態でもエンジン回転の落ち方は変わってくるのをご存じですか?
A/Cがオンの場合には風を冷やすための機構が動いている分抵抗が増えています。
その為エンジン回転が落ちるスピードも速くなるんです。
本来は加速にも影響はあるんですが、最近のクルマは電子制御式アクセルなのでエンジンパワーの補正が入っているので加速の違いはあまり感じないでしょう。
A/CとMT車の乗りやすさについてはこちらの記事がオススメです。
シフトアップのコツはエンジン回転数を意識しよう
今回取り上げたシフトアップでガクッとする現象はエンジン回転数が合わないことで起きるものです。
つまり、エンジン回転数さえ合っていれば問題は起きないんですね。
エンジン回転数とギアチェンジついてはこちらの記事に詳しく書いてあります。
MT車の運転ではエンジン回転数を意識するのがとても大切なんですね。