してもされても嫌なのが追突事故。
今回は自分が追突しないためのコツです。
追突事故の原因はブレーキの遅れ
追突事故というと車間距離不足というのが話題に上がりますが、直接の原因はそこではありません。
勿論、前のクルマが急ブレーキかけた場合にはブレーキ性能の差でぶつかることはありますが、通常のブレーキであれば車間距離そのものは原因ではありません。
車間距離が不足していたとしても、前のクルマと同時にブレーキをかければ追突事故は防ぐことができるからです。
追突事故の直接の原因というのはブレーキの踏み遅れです。
前のクルマがブレーキをかけているにも関わらず、ブレーキペダルを踏まないので前のクルマとの速度差が付いてしまって止まり切れなくなるんですね。
これを防ぐ一番簡単な方法というのが車間距離を取ることなわけですが、車間距離を取ったからと言ってブレーキペダルを踏むのが遅れれば何の意味もありません。
追突しないためにできること
前のクルマのブレーキに合わせる
前のクルマのブレーキランプが点いたら必ずブレーキペダルに足を乗せるようにしましょう。
ペダルの踏みかえには時間がかかるからです。
そして、前のクルマが減速を始めたらそれに合わせてブレーキをかけて減速するのです。
そうすれば車間距離が短くなってしまっていたとしても、追突事故を防ぐことができます。
前のクルマの減速に合わせる
時々、前のクルマが減速しているのに減速が不十分なまま車間距離を詰めてしまう方がいます。
たしかに、停止するのであれば最終的に信号待ちに適切な車間まで近づく必要はありますが、速度が高いうちは避けたほうが良いです。
ブレーキでの停止距離というのは速度が高くなると長くなっていくからです。
つまり、前のクルマより速度が高い状態で接近してしまうと、前のクルマと同じようにブレーキをかけても止まれなくなってしまうんです。
基本的に減速時は前のクルマとの車間を維持しつつ減速して、ある程度減速したらブレーキを緩めて徐々に前のクルマに近づいていくのが最適です。
慣れてきたら速度が落ちるにしたがって少しずつ車間を詰めていっても良いでしょう。
この時、前のクルマとの速度差が大きくならないように注意です。
前のクルマの先を見る
基本的に前のクルマがブレーキをかける場合には理由があります。
信号が赤だったり、前のクルマのさらに前のクルマがブレーキをかけたらそれに合わせて減速しますよね。
そういった先の状況を見ることで前のクルマより先にブレーキをかけることが可能です。
特に、2台前のクルマがブレーキをかけた際にはそれに合わせてブレーキペダルに足を乗せるのも大切です。
2台前のクルマが急ブレーキをかけてもそれに対応できるようにするためです。
ブレーキというのは遅れれば遅れるほどきついブレーキをかけなくてはいけませんから、2台前のクルマが強いブレーキをかけた時に同時にブレーキペダルを踏むことができれば追突するリスクを減らすことができます。
これは高速道路上での渋滞なんかでも使えるテクニックで、ブレーキをかけるクルマの多さによって事前に渋滞を察知することができます。
ただしこれにも欠点はあり、前のクルマだけが強いブレーキをかけた際に見逃してしまう可能性があることです。
常に前のクルマをしっかり見つつ、その先も見ることができるように普段から意識しましょう。
路面状態を考える
雨と晴れで走り方、変えていますか?
雨の日にはタイヤと路面の間に水が入ることで滑りやすくなっています。
当然ブレーキの効きも雨の日は悪くなってしまっているんです。
雨だけではなく雪でもそうですが、路面状態を考えずに前のクルマに近づいていくような運転はとても危険です。
また、特に雪の場合には日向に雪がなくても日陰には雪が残っていることがあります。
そういった際には止まりにくくなりますから、それに合わせて早めに速度を落とすのが大切です。
ブレーキははじめ強めにかける
基本的にブレーキは最後まで一定でかけるか、はじめ強めで徐々に弱くしていくかけ方が良いです。
はじめ弱めで徐々に強くしていくと、前のクルマが思ったより減速した際や自分のクルマのブレーキが思ったより効かなかったときに追突してしまう可能性が高くなります。
最後まで一定でブレーキをかけるのは難しいので、基本的には最初に少し強めにかけて徐々に緩めていく方法が良いでしょう。
この時、ブレーキの始まりが強くなりすぎないように注意してください。
前のクルマのテールランプをしっかり見る
追突を防ぐには前のクルマのテールランプをよく見ておくことも大切です。
例えば、前のクルマが交差点でウインカーを出せば、前のクルマが減速するのを予測できますよね。
ウインカーやブレーキランプを軽視してしまう方も多いですから、常に前のクルマが何をしようとしているのかブレーキランプも参考にして判断しましょう。
適切な車間距離を取る
勿論、車間距離も大切です。
人間には反応速度が必要ですから、前のクルマが急ブレーキをかけた時にも反応するための時間を確保できるだけの車間距離が必要です。
最近は車間距離の目安は2、3秒分と言われていて、前のクルマの後ろが目印になるもの(路面のつなぎ目や標識)を通過した瞬間を0として、2秒後に自分のクルマの鼻先が目印を通過するくらいの車間距離が必要です。
トラックやバンなどたくさん荷物を積んだ場合にはもっと多くの車間距離が必要ですが、乗用車の場合には2,3秒程度が目安になるでしょう。
適切な車間というのは路面によっても変わってきます。
雪や雨などの時には距離を多めにとるようにしておくと良いでしょう。
とはいえ、車間距離があってもブレーキが遅れると追突してしまいますから、前のクルマのブレーキランプをよく見ておくことは大切です。
疲れている時には長めに車間を取る
本来は疲れている時や眠いときには運転するべきではありません。
とはいえ、それができないときもありますよね?
そんな時には判断力が落ちている分だけ車間距離を長めにとるようにしてください。
車間距離を伸ばした分だけ判断力の低下を補うことが可能です。
基本は運転しないことが最善ですが、疲れている時には車間距離を多めにとっていつもより余裕を持った運転が大切です。
自動ブレーキも効果的
基本的に自動ブレーキで一番重要なのは警告音です。
実際に自動ブレーキが作動しなくても警告音が鳴れば追突しそうな状態に気づくことができるからです。
実際に追突事故も減っていますから、付いているだけでも十分効果的なシステムです。
追突事故を防ぐには前のクルマと速度差を付けないのが大切
追突事故は速度差が大きくなりすぎた時に起きやすい事故です。
勿論、居眠り運転やわき見など他の要因もありますから完全に防ぐのは難しいでしょう。
しかし、減速時に発生する前のクルマとの速度差を小さくすることで止まり切れずに追突してしまうような状況というのは減らすことが可能です。
さらに、ブレーキランプを見たらブレーキペダルに足を乗せるように意識することで、速度差が大きくなりすぎるのを防げます。
クルマのテールランプって思ってたより大切なんです。