高速道路で慣らし運転をするのはデメリットがあるんです。
慣らし運転の基本は変化させること
慣らし運転はエンジンやトランスミッションなど動く部分に過度の負担をかけずに馴染ませるために行います。
では過度の負担をかけなければ良いのかというと、そう単純でもないのが慣らし運転なんです。
実は慣らし運転は負担をかけすぎない範囲で条件を変化させることも必要なんです。
負担によって条件が変わる
クルマのパーツはかかった負担によってそれぞれのパーツにかかる負担のバランスが変わってきます。
特にエンジンなどいろいろなパーツが動く場合にはエンジン回転数によっても負担がかかる部分が変わってきます。
つまり、全く同じ状態で走っているとうまく馴染まないパーツというのも出てくるんです。
高速道路で慣らしをするデメリット
速度や負荷が一定になりやすい
基本的に高速道路ってほぼ一定速度で走ることが多いと思います。
完璧に一定速度で走っていなかったとしても、アクセルは一定状態に近いのが高速道路だと思います。
高速道路を使うと距離を稼げますが、慣らしのために高速道路に乗るのであればデメリットを理解して工夫することが大切です。
負担が高くなりやすい
高速道路のように速度が高い環境は排気量の大きいエンジンであればそれほど問題にはなりませんが、小さなエンジンのクルマの場合には負担が大きくなります。
慣らし運転の目的は負担をかけすぎずに乗ることなので、クルマによっては負担が高くなりすぎることも。
高速道路で慣らしをするメリット
距離を稼ぎやすい
一般道では平均速度が低くなってしまうことから走行距離を稼ぎにくいです。
それに比べると高速道路で慣らしを行えば距離も稼ぎやすく、慣らしを早めに終わらせることが可能です。
慣らしに合わせた運転をしやすい
街中ではどうしてもエンジンが回り気味になってしまったり、負荷をかけすぎてしまう場面も。
そんな街中に比べると高速道路というのは速度増減が少ない分、運転条件をコントロールしやすいでしょう。
エンジンをかける回数が減る
エンジンで最も摩耗するのはエンジンをかける瞬間です。
エンジンオイルが回っていない状態からのスタートになるために、金属同士が当たっている状態が発生するからです。
エンジンはオイルがあるからこそ正常に作動しているので、エンジンをかける回数が増えるとそれだけ慣らしには不利です。
高速道路では距離を稼げるので慣らし期間にエンジンをかける回数というのも減らすことができるんですね。
高速道路で慣らしをする時に気を付けること
高速道路での慣らしが良くないとはいっても、一般道では慣らしができるほど乗れないという方も多いのではないでしょうか?
日本は制限速度も低いですし仕方ないですよね。
そんな時には走り方に変化を持たせるように意識して高速道路で慣らしを行いましょう。
基本的に慣らしで良くないのは一定の負荷・速度で走らせることと、過度に負担をかけることです。
ですから、高速道路で慣らしを行うのであれば速度に変化を付けながら走ることと、エンジンに負担をかけないように走行しましょう。
エンジンに負担をかけない走行というのはアクセルの踏み込み量が大きくなりすぎないように運転しつつ、エンジン回転を抑える運転です。
目安としてはアクセルの踏み込みは半分以下、エンジン回転数は4000回転以下を目安にするのが良いと思います。
慣らしはどれくらい行う?
慣らしに関しては取扱説明書に記載があるのであれば、その距離を守るようにしましょう。
ドイツメーカーなどの場合2000kmが目安になっていて、国産車の場合には1000kmが慣らしの目安になることが多いようです。
私自身は念のため2000kmを目安に慣らしを行っています。
厳密に守る必要もないので、大体2000kmを目安としました。
一番大切なのは最初の500kmで、エンジン内部の摩擦抵抗が一番大きい時期です。
この時期はエンジンの発熱も大きく、エンジン回転も重たいです。
慣らしを意識するのであれば最初の500kmが大切です。
慣らしを意識しなくても壊れることはないけれど
今のクルマは設計技術や表面加工技術が進歩していますから、慣らしを意識しなくてもすぐに壊れることはありません。
とはいえ機械にはなじむための期間も必要ですから、最初の1000kmくらいは急加速などは控えたほうがよいでしょう。
また、もしクルマを長く乗りたい、ベストな状態を長く保ちたいと思うのであれば最低1000kmは特に注意して慣らしを意識した運転をしたほうが良いです。
もし取扱説明書に慣らし運転の記載があればそれを守るのも重要でしょう。
慣らし期間が終わった後はいきなりアクセル全開にするのではなく使用するエンジン回転数を徐々に上げていくようにするとさらに良いと思います。