AT車で上り坂を走るときはギアを切り替える必要がある?

自動的にギアを切り替えてくれるAT車。

上り坂では手動でギアを切り替える必要はあるのでしょうか?

AT車でギアを切り替えたほうが良いとき

AT車では自動的にギアを切り替えてくれますが、場面によっては自動のままでは走りにくいときがあります。

そんな時には手動でギアを切り替えることで走りやすくなることも。

MTモードが付いていたり、4・3・2・Lなどのギア固定モードが付いている場合には特定のギアに切り替えることで走りやすくなります。

CVT車の場合には基本的にDレンジが一番走りやすいのですが、加速と減速を繰り返す場面ではSレンジなどエンジン回転数を高くしてくれるモードのほうが走りやすいこともあります。

 

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AT車で上り坂を走るとき

結論から言ってしまえば、切り替える必要があるかどうかはクルマの能力や運転の仕方によります。

AT車で上り坂(登り坂)を走るときには坂道のきつさに合わせてアクセルペダルを踏み込めば自動的にギアチェンジを行ってくれます。

ですから、ギアを切り替えなくても走れなくなってしまうようなことはありません。

しかし、クルマの制御の仕方や運転の仕方によってはATに任せたままだと走りにくくなってしまうことがあるんです。

そんな時にはギアを切り替えてほうが走りやすくなります。

 

上り坂でギアを切り替える理由

上り坂でのAT車の問題

AT車はアクセルペダルの踏み込み量にあわせてギアチェンジをしてくれます。

アクセルペダルをあまり踏み込んでいないときにはポンポンとすぐにギアチェンジをしていき、アクセルペダルを強く踏み込んでいる時には一つ一つのギアで長い時間パワフルに加速していきます。

上り坂でもアクセルペダルの踏み込み量に応じてギアチェンジしてくれるのですが、実はギアチェンジそのものが問題になってしまうんです。

AT車で上り坂を走っている時にアクセルペダルを踏み込むとATは必要なパワーが出るようにギアチェンジをします。

ギアチェンジをしてもっとパワーが出るギアに切り替わればパワーが出すぎてしまうのでアクセルペダルを少し戻します。

実はここでAT車の問題が発生するんです。

AT車ではアクセルペダルの踏み込み量に応じてギアチェンジをしてくれるので、アクセルペダルを少し戻してしまうともっと燃費が良いパワーの少ないギアに切り替えてしまいます。

そうするとパワーが足りなくなってしまうので再びアクセルペダルを少し踏み足す必要が出てきます。

すると、ATはまたギアチェンジをしてパワーの出るギアに切り替えてしまうんです。

そんな風にギアチェンジを繰り返してしまうのが上り坂で発生する問題なんです。

 

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AT車の特性が原因

AT車の特性はアクセルペダルに合わせて自動的にギアチェンジをしてくれることです。

ですから、この問題はAT車では絶対に発生する問題なんです。

 

ギアの切り替えが必要のないクルマもある

まず、CVT車ではギアを細かく切り替えることができるのでこの問題が起きにくいです。

特定のギアが決まっていないのでアクセルペダルを踏み込んだ時にはその時に必要なパワーまで自然なギアチェンジをしてくれるからです。

アクセルペダル操作が多かったりするとギアチェンジを繰り返して走りにくくなる場面もあります。

車種によってはSモードなどちょっとだけエンジン回転数を高くするモードがあったりするのでそれを使っても良いでしょう。

また、最近のATは上り坂でギアチェンジを抑える機能が付いていることが多いです。

登坂制御と呼ばれる制御ですが、上り坂でアクセルペダルを踏み込んで下のギアに切り替わったらアクセルペダルを戻してもそのままキープする制御です。

登坂制御が入っていれば手動でギアチェンジしなくても違和感がありません。

ドイツ車や国産メーカーの高いクルマでは10年以上前から採用されている機能だったりします。

この制御は坂が終わった後も少しの間(それほど長くはありません)エンジン回転数が高い状態を維持するので、故障だと勘違いする場合があります。

上り坂でエンジン回転数が高い状態になっても登坂制御が作動している証拠なので安心しましょう。

 

ATはクルマ任せで問題なし

基本的にATは違和感がなければクルマ任せで問題ありません。

最近のATは良くできていますから。

もしギアチェンジが多くなって走りにくいと感じた時にはギアを切り替えると走りやすくなります。

ただし、下り坂では適切なギアを使うようにしましょう。

最近のクルマは下り坂でも自動的にギアを下げてエンジンブレーキを強くしてくれる機能(降坂制御)がありますから、自動的にエンジン回転数が高くなるのであれば下り坂でもクルマ任せで大丈夫です。

ただし、運転の仕方を工夫するとクルマがギアを切り替える前に手動で切り替えてしまったほうが乗り心地が良くなることもあります。

クルマにもよりますが、ギアを切り替える時のショックが気になるのであれば手動でのギア切り替えも一つの手でしょう。

スズキの5AGSのようなセミAT(MT車をAT化したもの)では手動でギアを切り替えたほうがスムーズに走る場面が多くありますから、ギアを積極的に手動切り替えするのも良い選択です。

 

まとめ

  • 上り坂で走りにくさを感じたら手動でギアを切り替える
  • 登坂制御が入っていると上り坂でエンジン回転数が高くなることがある
  • 走りにくさを感じなければATに任せて大丈夫(下り坂除く)
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