MT車を運転するときのコツについてです。
MT車を運転するときのコツ
発進
発進時にはスムーズにクラッチペダルを操作することが一番のコツです。
焦ってクラッチペダルを素早く動かしてしまうとエンストの原因になるからです。
クラッチペダルをスムーズに動かすことができればアクセルペダルを一切踏まなくても発進できるくらいです。
とはいえ、アクセルペダルを踏まずに発進しようとすると普通のガソリン車では発進に時間がかかりすぎてしまいます。
そこで、慣れるまではアクセルペダルを一定にした状態で、クラッチペダルだけを動かして発進するとスムーズに発進しやすいです。
慣れれば発進の状況に合わせてアクセルペダルも動かすとよいですが、慣れるまではクラッチペダルを同時に操作するのは難しいので、まずはアクセルペダルを一定の量踏み込んだ状態でクラッチペダルを操作して練習するように心がけましょう。
アクセルペダルを一定にしたままクラッチペダルを戻してきて、クルマが動きだしたらクラッチペダルの動きを止めて一定の半クラッチ状態を作るようにするとうまく発進ができます。
エンジン回転数がすこしずつ下がるくらいの半クラッチ状態で左足の動きを止めたまま完全にクラッチが繋がるまで待つようにしましょう。
半クラッチが軽すぎると半クラッチが長くなりすぎてしまうので注意してください。
エンジン回転数がすこしずつ下がるくらいの半クラッチというのが肝です。
また、クラッチを繋ぐときにはクラッチペダルはゆっくり動かすように心がけてください。
クラッチペダルを素早く戻しすぎるとギアが入りにくくなる原因になることがあるからです。
発進時には、慣れるまでエンジン回転数はそこまで意識する必要はありません。
エンジン回転数はクラッチペダルを床まで踏んだ状態で1500回転~2500回転くらいの範囲に収まっていれば問題ないでしょう。
エンジン回転数を意識しすぎてしまうとアクセルペダルを細かく動かしてしまってエンストの原因になるので、この範囲内にあればあとはクラッチ操作に集中して大丈夫です。
エンジン回転数よりもアクセルペダルを踏み込みすぎないように注意したほうが上手く発進ができます。
ギアチェンジ
ギアチェンジでは慣れたら操作を一つの流れとして行っても良いですが、慣れるまでは一つ一つの動作を確実に行うように心がけましょう。
慣れるまではどうしても操作が安定しないので、クルマを壊さないために確実に操作するのが大切です。
慣れてきたら少しずつ無駄な時間を削っていくと良いでしょう。
ギアチェンジでガクガクするとき
ギアチェンジをする前にガクガクする
これはアクセルペダルを戻すタイミングが早すぎることが原因です。
アクセルペダルを離すのが早すぎるとギアチェンジをする時にエンジンブレーキがかかってしまいます。
そうすると加速しているのに一瞬だけ減速してしまうのでクルマがガクガクしてしまうんです。
特にエンジンブレーキが強い1速ギアから2速ギアへのギアチェンジで発生しやすいです。
ギアチェンジでクラッチペダルを踏み込むときにはクラッチペダルを踏み始めてからアクセルペダルを戻すようにするとスムーズになります。
クラッチペダルを踏み込んだ時にエンジン回転数が上がってしまうのであればアクセルペダルから足を離すタイミングが遅すぎるので、少し早めにアクセルペダルから足を離すようにすると良いでしょう。
ギアチェンジが終わった後にガクガクする
これはエンジン回転数が下がりすぎてしまっていることが原因です。
ギアチェンジが終わってクラッチを繋ぐ直前に軽くアクセルペダルを踏んでエンジン回転数を高くしてあげるとガクガクせずにギアチェンジが可能です。
もしくはエンジン回転数が下がりきる前にギアチェンジが終わればガクンとすることなくギアチェンジを終えることができます。
しかし、軽自動車やスポーツカーのようにエンジン回転数がすぐ下がってしまうクルマでは毎回のようにガクガクしてしまうことも。
どれくらいのペースでエンジン回転数が落ちるのかを感覚的につかんで、エンジン回転数が落ちすぎたなと感じたらアクセルペダルを一瞬踏んでエンジン回転数を高くしてからクラッチを繋ぐと良いでしょう。
ギアチェンジでガクガクしないための方法についてはこちらの記事もオススメです。
坂道発進
最初は緩い坂道でもサイドブレーキを使った坂道発進をしましょう。
サイドブレーキを使ったほうが気持ちに余裕をもって発進できるからです。
慣れてきたらブレーキペダルから足を離す瞬間に半クラッチ状態を作ることでサイドブレーキを使わなくても坂道発進ができるようになります。
サイドブレーキを使った坂道発進のコツ
サイドブレーキを使った坂道発進で失敗する原因は、焦ってタイヤに十分なパワーが伝わる前にサイドブレーキを解除してしまったり、上手く発進できてもサイドブレーキを解除するのが早すぎて前のクルマに追いついてしまうようなパターンです。
まず、十分なパワーが伝わる前にサイドブレーキを解除してしまうとクルマが下がってしまう原因です。
十分なパワーが伝わった時の目安はクルマの鼻先の動きです。
アクセルペダルを軽く踏みこみながら半クラッチ状態にした時に、クルマのフロント部分がググっと持ち上がったら十分なパワーが伝わった証拠です。
クルマの鼻先がググっと持ち上がってからゆっくりサイドブレーキを解除すればスムーズに発進ができるようになります。
サイドブレーキを解除するスピードがはやすぎると急発進してしまうこともあるのでゆっくりサイドブレーキを解除することも大切です。
次に、サイドブレーキを解除するのが早すぎて前のクルマに追いついてしまったようなときです。
そういう時に慌ててアクセルペダルを戻してしまうとエンストする原因です。
サイドブレーキを解除するのが早すぎて前のクルマに追いついてしまったら、アクセルペダルではなくクラッチペダルを少し踏み込んで速度をコントロールしましょう。
もし止まってしまったら慌てずにサイドブレーキを使って坂道発進をしてください。
また、前のクルマに追いつかないように発進するタイミングを前のクルマより少しだけ遅らせると良いと思います。
坂道発進で失敗してしまう原因についてはこちらの記事がオススメです。
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サイドブレーキを使わない坂道発進
サイドブレーキを使わない坂道発進ではブレーキを踏んだ状態で半クラッチ状態を作るのがコツです。
事前に半クラッチ状態を作っておけばブレーキペダルから足を離してもクルマが下がる量を減らすことができます。
軽自動車のようにエンジンが小さいクルマでは少し下がってしまうことも多々ありますが、すぐにアクセルペダルを軽く踏みこんでクラッチペダルを調節すれば下がる量もほぼ最小限にできます。
ヒール&トウができるのであればブレーキペダルを踏み込みながらアクセルペダルを踏み込むことできつめの坂道でも下がらずに坂道発進が可能です。
とはいえ、今のクルマはサイドブレーキが良く効くので素直にサイドブレーキを使ったほうが楽でしょう。
あくまでサイドブレーキを使うのが面倒なときに使っても良いかなというテクニックですね。
サイドブレーキを使わない坂道発進の方法についてはこちらの記事がオススメです。
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諦めずに練習することが大切
MT車の運転に慣れるまではたくさん失敗します。
坂道で下がってしまったり、エンストしてしまったり、ギアチェンジでガリガリとギア鳴きさせてしまったり・・・・。
いろいろな失敗をしますが、あきらめなければ必ずうまくなります。
MT車で運転に慣れればAT車よりもずっと楽しく運転ができますし、たくさん運転するとAT車よりも楽に運転できるようになります。
MT車では練習するために運転する機会というのも作ったほうが上達が早いですから、怖がらずに運転を続けることが大切です。
どうしても怖い場合には、クルマの台数が少ない時間を選んだり、クルマや歩行者が少ない場所を選んで練習すると良いでしょう。