現在は多くのクルマに使われているタッチパネル。
今回はタッチパネルの欠点などについてです。
タッチパネルは止まってるときに使いやすい
タッチパネルのメリットは直感的に操作ができるところです。
画面に表示されるボタンを押せば良いので初めてでもわかりやすく、ボタンなどを使うよりも操作回数が減るので扱いやすいんですね。
ボタンの数も少なく、後付けナビでは本体サイズギリギリまで画面を拡大できるメリットも。
以前はタッチパネルに消極的だった海外の自動車メーカーも現在ではタッチパネルを採用していることが多いです。
ただし、タッチパネルの操作性は止まっている時には良いですが、走っている時にはデメリットも大きいんです。
タッチパネルのデメリット
クルマが揺れると操作がし難い
これはタッチパネルの一番の欠点です。
物理的なボタンがないことからクルマが揺れると指先が安定しないので操作がし難いんです。
他の指をどこかに置ければ指先は安定しますが、その際には身体を前に動かさなくてはいけないことからハンドル操作などに影響が出ることも。
ボタンを押せたかわからない
ボタンを押せたかどうか確認できないのもタッチパネルの欠点です。
従来の物理スイッチであれば、押せたかどうかは指の感触でわかります。
しかし、タッチパネルでは感触が変わらないことから本当にボタンが押せたのかどうか見るまで分かりません。
また、ボタンが明確に分かれているわけではないので目的のボタンではなく、その隣のボタンを押してしまうことも。
ナビの場合にはボタンを間違えて押すと地図スクロール画面になってしまって焦ることが多々あります。
さらに、揺れが加わると本当に押せているのかどうか確認するのは至難の業です。
夜間に眩しい
これはタッチパネルだけの問題ではなく、液晶パネルに関しても同じです。
こうしたパネルは画面全体が発光していることから黒い部分も含めて明るいです。
街中のように周りが明るければ良いですが、夜間の高速道路など路面が極端に暗い場所では見落としや疲労の原因にも。
壊れると完全に操作不能になる
ナビだけがタッチパネルを使ったクルマであればあまり問題にはならない部分です。
しかし、最近はエアコンを含め様々な機能をタッチパネル1枚で行おうとするクルマもあります。
そういったクルマではタッチパネルのトラブルが他のすべての機能に影響してしまうんですね。
走行に関係しない機能であればいいものの、エアコンなどの場合には窓の曇りを取らなくてはいけない場合などもあり緊急性があることも。
それ以外にも走行時の安全性に関係する機能をタッチパネルに集約すると、タッチパネルがフリーズして動かなくなったり故障した際にとても危険です。
また、そういった機能は走行中に操作しなくてはいけない機能なので、タッチパネルとは根本的に相性が悪いんですね。
メーカーがタッチパネルを使いたがるのはなぜ?
一番はコストカットです。
現在のクルマは昨日が多く、スイッチも非常に多くなっています。
大抵のクルマでナビは必需品になっていますから、スイッチを付けなければその分安く生産できるんです。
しかも、ユーザーに対して”先進的・未来的”なイメージをアピールすることもでき一石二鳥です。
ボタンの配置を変えることができるので機能に応じた配置にもしやすいです。
デザインをする上でも物理的なデザインではないので自由度が高く、設計の幅が広いのも特徴でしょう。
自動車は安全性が大切
さて、そんな風にメーカー側からするとメリットが多く、デザインの面では無敵にも思えるタッチパネルですが、自動車に使う場合には注意が必要です。
最初に挙げたように走行中にはタッチパネルのデメリットの部分がとても大きいです。
操作性が悪いだけなら良いのですが、操作性が悪いということは操作に気を取られるということで運転にも悪影響なんです。
本来であれば安全に運転できるかどうかを検証すべきところを、デザイン性やコストで判断してしまうメーカーが多いのが残念です。
ナビであれば止まって行えば問題ありませんが、エアコンやクルマの機能の場合には止まって操作するわけにはいきませんよね。
走っていれば突然窓が曇ることもありますし、クルマの機能を使わなくてはいけない場合だってあるからです。
勿論タッチパネルは止まっている時には使いやすいですし、デザインの自由度もありますから全く使わないのはもったいないです。
ですからタッチパネルを使ってはいけない機能は従来通りボタンを使うのが大切なんですね。
物理スイッチっていうのは単純な機能を操作する際の操作性ではベストなんです。