MT車でお気軽チューンの定番のシフトノブですが、重さが違うと何が変わるのでしょう?
デザインの多いシフトノブ
量販店に行くと様々なシフトノブが販売していますよね。
MT車向けだけではなく、AT車に向けたシフトノブも多くあります。
純正状態でもデザインが様々で、シフトノブは室内の印象を左右する大切なパーツでもあります。
さらに、普段から触るものですから質感も重要な部分です。
MT車の場合には触る頻度が多いですから質感は特に大切な部分の一つですが、実はMT車の場合にはデザインや質感以外の部分でも変化するんです。
MT車はシフトフィールも変化する
MT車の場合、シフトノブもシフトフィール(ギアチェンジ時の感触)を作る大切なパーツです。
長さが変わればギアチェンジ時の重さやストロークが変化も変化しますし、デザインによってはギアチェンジのしやすさも変化します。
勿論、長さが変わるとシフトフィールも変化するのですが、一番影響するのがシフトノブ自体の重さです。
シフトノブの重さでどう変わるのか
シフトノブの重さはシフトフィールを大きく左右する部分で、重たくなるほど滑らかなかつ曖昧なフィーリングになっていきます。
逆に、軽いシフトノブほどダイレクトながら角のあるフィーリングになりやすいです。
重たいシフトノブのメリット
フィーリングが滑らかになる
シフトノブが重たくなるとシフトノブ自体の慣性力が大きくなります。
ギアチェンジ時にはシンクロの動きやギアのかみ合いなどがシフトノブを通じて手に伝わってきます。
シフトノブの慣性力が大きくなることでそうした雑味のあるフィーリングが伝わりにくくなり滑らかな印象になります。
ギアチェンジが引っかかりにくくなる
ギアチェンジ時にはどうしてもギアが引っかかってしまう瞬間が存在しますが、重たいシフトノブを付けることで引っかかってしまうタイミングが少なくなります。
少ない力でギアチェンジできる
MTでのギアチェンジ時にシフトノブが一番重たくのはシフトノブが次のギアの入り口に来た時です。
重たいシフトノブを付けると慣性力が大きいことから次のギアに当たった瞬間の重さが軽減されて、少ない力でギアチェンジできるようになります。
軽いシフトノブのメリット
フィーリングがわかりやすい
軽いシフトノブは慣性力が小さいです。
慣性力が小さいことから細かい感触も消すことなく伝えてくれます。
シンクロが限界まで仕事をしている時にはその分の感触が手に伝わりやすく、引っかかりそうなときにも感触が伝わってくるので無理なシフト操作になりにくいです。
ダブルクラッチがやり易い
シフトノブの慣性力が少ないことからNの位置で止めやすくダブルクラッチがしやすくなります。
重たいシフトノブのデメリット
ギアチェンジ時にMTに無理させやすい
重たいシフトノブの場合、その慣性力から軽くシフト操作ができるようになります。
その分、無茶なシフト操作になりやすくMTにダメージを与えやすくなってしまいます。
振動によってシフトノブが振れる
重たい分クルマの振動によってシフトノブが振られやすくなります。
シフトノブはトランスミッションに繋がっていますから、MTに負担がかかりやすくなることも。
軽いシフトノブのデメリット
フィーリングがいまいち
軽いシフトノブは細かい感触も伝えてくれる一方、要らない部分も伝えてしまうことからフィーリングの面ではよくありません。
ギアチェンジ時に引っかかりやすくなる
シフトノブの慣性力が少ないことから重たいシフトノブよりも引っかかりやすくなってしまいます。
シフトノブの重さは純正を参考に
基本的にクルマのパーツは純正仕様を想定されて設計されています。
シフトノブに関してもそうで、MTへの負担を負担を考慮しつつフィーリングができるだけ良くなるように設計されています。
基本的には純正シフトノブの重さを考えてそこからどれくらい軽くするのか、どれくらい重くするのか考えるのが良いでしょう。
基本的にシフトノブを極端に軽くする分にはMTに負担はかかりませんが、シフトノブを純正より極端に重くする場合には負担が大きくなります。
とはいえ、極端に重くならなければそこまでシビアに考える必要はないでしょう。
シフトノブは形状も大切
シフトノブの場合、重さと形状が特に大切です。
重さに関しては書いた通りですが、形状に関してはシフト操作時のシフトノブの持ち方・装着するクルマのシフトノブの高さなどを考慮して決めるのが良いではないでしょうか。
形状やデザインも重要ですが、シフト操作のミスはエンジン故障などにもつながりやすいミスですからシフトノブも持ち方やクルマの設計を考えて持ちやすい形状にするのも大切です。