マニュアル車に乗っていて夏になるといつもよりエンストしやすいと感じたことありませんか?
夏に発進が難しくなるのは暑さが原因
MT車の発進のしやすさはエンジンのパワー(トルク)次第です。
エンジンのパワーがしっかりしていればその分エンストしにくくなるんですね。
ところが、夏場はエンジンパワーが低くなる時期です。
暑さが原因で発進時のパワーが少なくなってしまうんです。
そうすると発進時にはエンストしやすくなり、加速時にもアクセルペダルを多く踏まないと思うように加速しなくなります。
そういった理由もあって夏場には発進が難しくなってしまいます。
なぜ暑いとパワーが減るのか
空気の密度が下がる
まず、暑いと空気の密度が下がってエンジンの効率も下がるのでパワーが落ちます。
これが夏場に発進しにくくなる一番の理由です。
気温が高くなればなるほどパワーが落ちていきます。
エアコンの負担が大きくなる
一昔前までクルマのエアコンのA/Cは常に一定の能力で動いていました。
つまり、エアコンが弱くても良い冬にも全力だったんですね。
その為、昔のクルマはエアコンを切らない限りは冬でも夏でも負担は変わらなかったんです。
ところが今のクルマは違います。
外気温などに合わせてA/Cの能力を切り替えるので、夏場の暑い日と冬場の寒い日ではエアコンの負担が違うんです。
同じ夏でも気温によってエアコンの負担が違いますから、昼間と夜とではエンジンのパワー感がかわります。
元々夜は気温も下がるのでエンジンのパワーが上がりますが、エアコンの負担も違うのでかなり発進しやすくなります。
昼間でも外の気温や日差しによってエアコンの負担が変わることから、突然発進しにくくなるようなこともあるんですね。
夏場にエンストしないコツ
発進時のエンジン回転数を上げる
夏場にエンストしやすいのはエンジンのパワーが足りないからです。
そこで、発進時のエンジン回転数を高くすれば足りないエンジンパワーを補うことができます。
エンジン回転数を高くすると言っても、平地で1500回転も回っていれば問題ないでしょう。
強い発進をしたいときや坂道発進ではもう少し高くする必要がある場面もあります。
とはいえ、軽自動車のターボ車でも1500回転もあれば夏場でも普通に発進するには十分なパワーはあると思います。
半クラッチの時間を長めに取る
パワーが少なくなっている状態ではクラッチ操作に対してエンジンの回転数が落ちやすくなっています。
そこで、半クラッチの時間を長めに取ってあげることでエンストがしにくくなるんです。
エンジン回転数が一定になるように半クラッチを使うと夏場でも上手く発進できるでしょう。
パワーが必要な場面ではA/Cを切る
A/Cを一時的にオフにすることでエンジンの負担を減らすことができます。
エンジンの負担を減らせばその分、発進にパワーが使えるのでエンストしにくくなります。
急な坂や、強く加速したいときには一時的にA/Cをオフにすることも一つの手です。
A/Cに負担がかかることがあるので、A/Cを再びオンにする時にはギアチェンジしてエンジン回転数が下がった状態でオンにしたほうが良いと思います。
渋滞ではパワーがさらに下がることもある
渋滞ではたくさんのクルマが密集することから、外気温が上がりやすいです。
走行速度が低いのでエンジンルームの中にも熱気がこもりやすく、パワーがさらに下がりやすい条件です。
エアコンの負担も大きくなっているので尚更エンストしやすいんですね。
渋滞になってしまったらいつもより注意して発進するようにしましょう。