MT車でシンクロを傷めないために大切なこととは?傷めてしまった時はどうすれば良い?

マニュアル車のシンクロはどんなことをすると痛んでしまうのでしょうか?

シンクロを傷めないために大切なこと

  • クラッチペダルは床まで踏む
  • エンジンの振動が多くなる走り方をしない
  • シフトノブを確実に動かす
  • 普段のシフト操作は軽い力で行う
  • 飛ばしシフトはほどほどに
  • 適切にオイル交換する

シンクロは摩擦によってギア同士の回転数を合わせてくれる機構です。

摩擦によってギア同士の回転数を合わせているので使えば使うほど摩耗していきます。

また、ギア同士の回転数の差が大きいほど摩耗も進みやすいです。

あまり知られていないことですがエンジンの振動もシンクロの摩耗の原因になることがあります。

基本的にはシフト操作は丁寧に軽い力で行い、エンジン回転数があまり高くなりすぎないタイミングで行うことがシンクロの寿命を延ばすためには大切なことです。

 

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シンクロを傷めないためのコツ

クラッチペダルを床まで踏んでからギアチェンジをする

MTはクラッチペダルを床まで踏みこんだ状態でギアチェンジを行うことを前提に設計されています。

クラッチペダルを床まで踏み込まずにギアチェンジをすると半クラッチ状態になってしまうことがあり、エンジンの力や慣性力が伝わった状態でギアチェンジすることになってしまいます。

そうするとシンクロの負担が増えてしまい、摩耗も増えてしまうんです。

勿論、1回で壊れてしまう可能性はあまりありませんが、繰り返していると早い段階でMT本体の修理が必要になってしまうので注意しましょう。

 

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エンジンを振動させないように走る

エンジンというのは常に振動があるものですが、低いエンジン回転数では特に振動が多くなってしまいます。

低いエンジン回転数でアクセルペダルを深く踏んで無理やり加速させようとしたり、低いエンジン回転数で発進するとエンジンの大きな振動がMT本体に伝わります。

そうした振動は不快なだけではなく、シンクロが摩耗してギア鳴きを起こしたり、シンクロに癖がついてギアが入りにくくなる原因にもなるんです。

特に5速や6速などの上のギアでエンジンを低回転状態にして走ったり、発進時に低いエンジン回転数で無理やり発進させるとこうしたトラブルの原因になります。

発進加速の多い日本では発進時のエンジン振動に特に注意する必要があります。

発進時にはエンジン回転数が高すぎてもだめですが、低すぎてもダメなんですね。

特にエンジンの小さいクルマは注意が必要です。

振動とギアの入りにくさについてはこちらの記事がオススメです。

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シフトノブを確実に動かす

ギアチェンジであせると本来入れるつもりのないギアに入れようとしてしまったり、ギアのないところにシフトノブを押し付けてしまうことがあります。

そうした操作はクルマによくなく、場合によってはエンジンやクラッチ板を壊す原因にも。

次のギアに確実にシフト操作をするのが大切です。

 

普段のシフト操作は力を入れずに行う

ギアチェンジの際には力を入れないようにシフトノブを操作しましょう。

というか正常な状態であればよほどのことがない限り軽い力でギアチェンジできます。

力を入れないとギアチェンジができないときには運転によってMT本体に変な癖がついている可能性があります。

場合によってはクラッチ板やMT本体の修理が必要になることもあります。

その時には停止時にも力を入れないとすべてのギアに入らない症状が出ていたりすることがあります。

 

飛ばしシフトは適切に使う

街中を走っていると順番にギアチェンジしなくても良い場面が出てきます。

そういった場面ではいくつかのギアを飛ばしてギアチェンジすることがあります。

ただ、飛ばしシフトで注意しなくてはいけないのがシンクロの摩耗です。

飛ばしシフトは順番にギアチェンジするときよりも、ギア同士の回転数の差が大きくなります。

そうするとシンクロの摩耗が増えてしまうんですね。

とはいえ、3速から5速ギアに飛ばしシフトをすれば4速ギアのシンクロを摩耗させずに5速ギアのシンクロを使うことになるのでどっちを取るかというところでもあります。

そこで注意しなくてはいけないのは過度の飛ばしシフトはシンクロが急激に熱くなるので負担がかかることです。

エンジン回転数があまり高くなくギアを一つ飛ばすくらいであれば問題にはなりませんが、2つ以上飛ばすのは負担が大きいので注意しましょう。

飛ばしシフトをする時はいつもよりも丁寧に、かつ軽い力でギアチェンジをしましょう。

 

オイル交換を適切に行う

エンジンにオイルがあるのと同じように、MT本体にもオイルが入っています。

MTのオイルはギアの摩耗を抑えたり、シンクロの摩耗を抑える効果などがあります。

MTのオイルはエンジンオイルほど劣化はしませんが、劣化するとギアが入りにくくなったり場合によっては異音の原因にもなりますから適切な交換が必要です。

自動車メーカーはMTのオイルについてもオイル交換時期を設定していますから基本はそこを目安にオイル交換をしてください。

もしサーキットなどで激しく走らせていたり、激しいギアチェンジが多いのであれば少し早めにオイル交換をしても良いと思います。

シビアコンディションなどが指定されている場合もありますから、それを目安にしても良いでしょう。

特にFF車はデフオイルも兼ねていることからオイルに対して過酷なので注意が必要です。

FR車はミッションオイルだけではなくデフオイルの交換も忘れないようにしましょう。

 

シンクロが傷んでしまったらどうすれば良い?

シンクロが傷んでしまったと感じたなら、まずはクラッチが原因ではないか判断する必要があります。

クラッチが原因でギアチェンジがし難くなっている場合、放置しているとシンクロの摩耗が進んでしまって修理が高額になってしまうからです。

停止時にすべてのギアで力を入れないとギアが入りにくかったり、ギアを入れてブレーキペダルから足を離すとクラッチペダルを床まで踏んでいてもクルマが動いてしまったりするのであればクラッチ板のトラブルが考えられます。

早急に整備工場に持っていきましょう。

そういった症状がなければMT内部に原因がある可能性が高いので、緊急性は低いです。(絶対大丈夫とは言えませんが)

また、運転スタイルによってギア鳴きが起きることもあるので運転スタイルを見直すことで対処が可能なこともあります。

運転スタイルで一番大切なのはシフトノブの動かし方です。

シフト操作をする時に次のギアの入り口で一瞬止めてからギアを入れるようにするとシンクロの癖が少なくなります。

ここで大切なのはNの位置ではなく、ギアの入り口で一旦止めるという部分です。

一旦止めた後は普段通りにギアを入れても大丈夫です。

このシフト操作をすることでギア鳴きが収まることがありますが、もしシンクロの摩耗が原因なら修理が必要になります。

その他、走行距離なども参考にしてシンクロが摩耗しているのかどうかを判断することになります。

ギア鳴きをさせるとギア自体が摩耗するので注意が必要ですが、ギア鳴きさえさせなければダメージはないですからまずは振動のない運転を心がけてみて様子を見るのもありでしょう。

もしも症状の判断に自信がなかったり、クラッチが切れていない症状があったりミッションオイル交換をした記憶がないのであれば整備工場に持っていきましょう。

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