カーブを曲がる時に気を付けるポイントやコツについてです。
自分のクルマの後輪の位置に注意
カーブを曲がるときには前輪よりも後輪が内側を通る内輪差というものが発生します。
内輪差を正しく認識していないとクルマの側面をぶつけてしまったり、車線をはみ出して隣のクルマに幅寄せをしてしまったりします。
前輪と後輪の間が長いクルマほど内輪差が大きくなります。
この内輪差でぶつけないためには後輪の位置を意識することがとても大切です。
ハンドルを切った時には後輪が一番内側を通ることになるので、後輪の位置さえ分かっていればカーブを綺麗に曲がることができるんです。
カーブを曲がるコツ
- ハンドル操作は常に丁寧にする
- 後輪がどこを通っているかミラーで確認する
- 減速はカーブに入る前に終わらせる
- カーブを曲がる時はアクセルペダルを軽く踏むようにする
- 加速はクルマがカーブの出口に向いたとき
- 目線は行きたい方向を見るようにする
- 常に車線を守って走るように心がける
ハンドル操作は常に丁寧にする
カーブではハンドル操作を丁寧にするように心がけましょう。
一気にハンドルを回してしまったり、細かく切ったり戻したりを繰り返すとクルマが不安定になりやすいです。
乗り心地にも悪影響があるので丁寧にハンドルを操作するように心がけましょう。
後輪がどこを通っているかミラーで確認する
いきなり”後輪が今どこを通っているのか感把握しろ”といってもまずはどこに後輪があるのかわからないですよね。
そんな時にはサイドミラーを頼りましょう。
サイドミラーは4分の3が路面、4分の1で空が見える位置に上下を調節してください。
そして5分の1ほど車体が見えるように左右方向も調節しておきます。
そうするとミラーの広いクルマでは後輪の中ほどから下の方、ミラーの小さなクルマでも後輪の上の方が見えるようになります。
ミラーのサイズによっては十分見えないことはありますが、後輪やボディの脇を流れていく白線や縁石などをミラー越しに目で見ることができるようになるので後輪の位置がわかりやすくなります。
運転中は自分のクルマの後輪がどのあたりを走っているのかミラーで確認しながら走るようにすると車両感覚も身についてぶつけにくくなります。
また、狭い道を走るときにもクルマの側面が見えるので内輪差でぶつける可能性も低くなるので効果は大きいと思います。
ただ、あまり長く見てしまうと前を見れなくなってしまって危険ですから、確認するときには短時間で済ませるようにしましょう。
減速はカーブに入る前に終わらせる
減速中というのはクルマが不安定になりやすい状況です。
アクセルペダルから足を離してエンジンブレーキをかけたり、ブレーキペダルを踏んで減速している時には前輪に重さが多くかかり、後輪は逆に軽くなります。
そうするとハンドルを切った時の反応が良くなりますがクルマの後ろが不安定になりやすく、スピンなどの原因になりやすくなってしまうんです。
また、ブレーキを強くかけすぎたり、減速が不十分だったりすると今度はクルマが曲がらなくなってしまってカーブで外側に膨らんでしまいます。
そういったことがあるのでカーブでは事前に減速を終わらせることがとても大切です。
カーブを曲がる時はアクセルペダルを軽く踏むようにする
カーブを曲がる時にはアクセルペダルに軽く足を乗せて曲がるというのもとても大切です。
先ほど書いたようにエンジンブレーキがかかっていると後輪が滑りやすくなってクルマが不安定になってしまうからです。
通常のクルマはなりにくいようにつくられていますが、どんな状況でも大丈夫というわけではありません。
特に荷物を積むことを考えられた商用バンやトラックなどでは後ろのバネが硬いのでリアが不安定になりやすい傾向があります。
普通車でも高速道路など速度が高いときや雨・雪など滑りやすい路面ではちょっとしたことでクルマの後ろが不安定になることがあります。
そこでカーブでは基本的に軽くアクセルペダルを踏みながら曲がるようにしましょう。
こうすると減速度合いが弱くなるのでクルマが安定しやすくなるんです。
できれば一定速度を維持するようにして曲がると良いと思います。
ここで気を付けないといけないのはアクセルペダルを踏みすぎないことです。
アクセルペダルを踏みすぎると前輪が滑ってクルマがカーブの外側に向かっていったり、場合によっては後輪が滑ってクルマがカーブの内側に向かって走ってしまうことがあるからです。
普通の路面であれば一定速度を維持するくらいのアクセル踏み込み量であれば問題はありませんが、雪などの極端に滑りやすい道では滑らないように注意して踏むようにしてください。
下り坂のカーブではアクセルペダルを踏み込むと速度が上がってしまって危険なことがあります。
なので、下り坂では速度をいつもより落として、カーブを走っている時にも速度が上がらないようにアクセル操作も控えて曲がると良いでしょう。
加速はクルマがカーブの出口に向いたとき
慣れるまではカーブの途中では加速をしないようにすることが大切です。
先ほども書きましたが、カーブの途中で加速するとクルマが外側に向かいやすくなってしまうからです。
カーブの終わりが見えてクルマがカーブの出口に向いたら加速を始めるタイミングです。
とはいえ、加速が絶対ダメというわけではなく速度が低すぎる時には加速をしても全く問題ありません。
ただ、アクセルペダルを踏みすぎると危険なのでアクセルペダルを踏むときにはほどほどにしておきましょう。
目標の速度を決めておいてその速度で曲がれるように丁寧にアクセルペダルを操作すると良いです。
アクセルペダルから足を離すときには急激にアクセルを戻さないように注意しましょう。
急激にアクセルを戻すとクルマの後ろが不安定になって危険です。
目線は行きたい方向を見るようにする
クルマを運転するときには自分がこれから行く方向を見るようにしましょう。
運転に慣れないとクルマのすぐ前を見て運転してしまうことがあります。
しかし、クルマのすぐ前だけを見て走るとクルマがふらつきやすくなったり、恐怖心が大きくなってしまいます。
目線は先のほうを見るように心がけましょう。
また、カーブを曲がる時にはカーブの先(自分が行きたい方向)を見るように心がけてください。
常に車線を守って走るように心がける
広くて周りにクルマが居ない道では車線を気にせず走ってしまうことがあるかもしれません。
しかし、車線は常に意識して走ることがとても大切です。
車線を意識して走るとクルマの車幅がわかりやすくなるからです。
また運転には癖が出やすくて普段から車線を気にせずに走っていると、となりにクルマが居る状況や対向車がいる状況でも気にせず車線をまたいで走ってしまうことがあります。
周りのクルマが避けてくれれば事故にはなりませんが、最悪の場合には事故やトラブルに発展することがあります。
常に車線を意識して車線内を走るようにしましょう。
カーブを曲がる速度の基準
カーブを曲がる時には車体の傾きに着目してください。
カーブになってハンドルを切ると車体が傾きます。
この傾きが大きくなりすぎないように曲がっていくようにしましょう。
どれくらいの傾きなら良いのかはクルマによって変わってきます。
スポーツカーだと全く傾かずに曲がることができますが、ファミリーカーでは簡単にクルマが傾くからです。
とはいえ、スポーツカーでもファミリーカーと同じくらい傾けて走ってしまうと簡単に性能の限界を超えてしまいます。
サスペンションが硬く傾きが少ないクルマでは傾きが少ない状態で走るように心がけてください。
そして運転に慣れてきたらカーブの遠心力に注目しましょう。
カーブで身体に感じる遠心力(これを横Gと呼びます)を目安に曲がるようにするとクルマが変わっても同じくらいの速度で曲がることができるからです。
カーブではクルマの傾きや横Gを目安に曲がっていくことが大切です。
ブレーキをかけるタイミング
ブレーキをいつかければ良いかというのは意外と難しいです。
カーブの入り口までにカーブを曲がる速度で走れてれば良いのですが、カーブを曲がる速度を事前に決めてカーブの入り口までにそれに合わせて減速しなくてはいけないからです。
ブレーキをかけるタイミングというのはカーブの入り口で速度が落ちていれば良いので、ブレーキそのものは普段の減速と同じです。
赤信号でブレーキをかける時には停止線に合わせてブレーキをかけていますよね。
カーブでもそれと同じで、カーブの入り口までに目標の速度まで速度を落とせるようにブレーキをかけることになります。
違いは停止線ではなくカーブの入り口に合わせて減速するところと、止まるのではなくカーブを曲がる速度に合わせて減速する点です。
基本は同じなので”どの場所までに””どれくらいの速度まで減速する”のか考えて運転すると良いでしょう。
この時、出来るだけ一定の踏み込み量でブレーキをかけて減速できるようにしてください。
もし難しければ最初に少し強めにブレーキをかけて、徐々に弱くしていくかけ方でも良いと思います。
ブレーキのかけ方は普段、赤信号に向かって減速していくときなどに練習しておくと良いでしょう。
後輪の位置と速度が大切
カーブでどれくらいハンドルを切るのかという目安も後輪の位置を意識していればわかります。
後輪が内側に寄りすぎればハンドルを戻せば良いですし、外側に膨らんでしまったらハンドルを切れば良いからです。
常に後輪の位置を意識して、どれくらいの速度で曲がったらクルマがどんな風に傾くのか観察して走るようにしましょう。
後輪の位置を意識して走っていれば曲がるときにクルマをぶつける可能性が低くなります。
車庫入れもうまくなるので常に後輪の位置を意識して走りましょう。