前の車がハザードランプを点けたらどんな意味があるのでしょう?
ハザードランプの本来の意味は?
ハザードランプは日本語にすると”非常点滅表示灯”となります。
本来は故障や事故、路線バスなどの停車時に事故を防ぐための機能です。
しかし、現実の路上ではそうした”本来の用途”以外で使われる場合が多いです。
日常で使われるハザードランプの意味
駐車中
何かの理由があって路上で停車/一時的な駐車をする際にハザードランプを使います。
停車している時だけではなくこれから停車するときにも使われます。
ありがとう/ごめんね
通称”サンキューハザード”と呼ばれます。
車線変更の際に隣の車線のクルマに譲ってもらったりして感謝の意志を伝えたいときに使われます。
後ろのクルマにありがとうと伝える方法としては車内で手を挙げたり、窓から手を出して手を挙げる方法などがありますが見えにくかったり窓が開いていないと使えなかったりして不便です。
ハザードランプであれば後ろのクルマからもしっかり見えますし、ボタンを押すだけなのでいつでも使えるメリットがあるんです。
また、自分が危ない運転をしてしまった際にはごめんねという意味でハザードランプを使うこともあります。
この先渋滞あり
高速道路で渋滞に遭遇した時に後ろのクルマに渋滞を知らせるためにハザードランプが使われます。
ハザードランプを点けることで停止後に目立たせることもできますし、停止前に点けることで後続車に向けて事前に渋滞の存在を知らせることができるからです。
この先危険アリ
道路の先に危険なことがあるときにハザードランプを点けて後続車に知らせることがあります。
高速道路での落下物や事故などが後ろから見えにくいときにハザードランプを点けることで危険な状況を知らせるんですね。
あまり使われるものではありませんが、ハザードランプが点いていたら警戒することが大切です。
緊急車に道を譲るため
救急車が来て道を譲る際にハザードランプを使うことがあります。
この場合、故障などによる停車と見分けが点きにくいので周りのクルマは注意が必要です。
霧の中で目立たせるため
霧の中では視界が非常に悪くなります。
ヘッドライトONが基本ですが、霧の濃さによってはそれだけでは不十分な場合も。
リアフォグランプが装備されていればそれを使うのが良いですが、装備されていなかった場合にはハザードランプを使用しましょう。
スモールよりも目立ちやすく、後続車から見えやすくなります。
ただし、そこまで視界が悪くなっていない場合には後ろのクルマに誤解させる可能性がありますから、あくまで濃い霧で見えにくい場合に使いましょう。
ハザードランプを使う時に気を付けること
誤解に注意する
ハザードランプにはたくさんの意味があります。
よくあるのがこれから停車するために点けるハザードランプとサンキューハザードが誤解されるパターンです。
車線変更した直後に停車しようとしてハザードランプを点けるとサンキューハザードと誤解されてそのまま追突されるリスクがあるんです。
車線変更した直後に停止するのは後ろのクルマとしてはあまり気分良くないですから避けるようにしましょう。
また、他にも脇道から出る際に譲ってもらったはいいけれど直後に停止しないといけない場合なども同様に注意が必要です。
一度ハザードランプを切ってからもう一度点けなおすなどの工夫をしましょう。
上でも紹介しましたが緊急車両に進路を譲ろうとしてハザードランプを点けて停止したら駐車と勘違いされて追い越されることもありますから、使い方には注意したほうが良いでしょう。
バッテリー上がり
ハザードランプは思ったよりもバッテリーを消費します。
最近のクルマはLEDを使われていることも多いので以前よりも消費電力は減っていますが、それでもバッテリーの状態によってはバッテリー上がりを起こすことがあります。
バッテリーの充電状態によっては短時間でバッテリーが上がってしまうこともありますから、エンジンをかけてない状態でハザードランプを点けているのはできるだけ短時間で済ますようにしましょう。
ハザードを免罪符にしない
強引な運転をしてハザードを免罪符的に点けるドライバーさんも中には居ます。
勿論、どうしても仕方なくそういった運転になってしまった際には仕方ないですし、挨拶しないのは良くないですからハザードを使うのは大切でしょう。
しかし、ハザードを点ければ何をしても良いという思考にはならないように注意してください。
例えばスーパーのレジで並んでいることに気づかずに間違って割り込んでしまった時にはごめんなさいと言って場所を譲ることが大切ですよね。
だからと言ってごめんなさいと言えば割り込んで良いことにはならないはずです。
クルマでも同様で相手にブレーキを踏ませるようなタイミングで無理やり入っておいてハザードを点けたりするのは非常に悪い行為です。
あくまで相手が譲ってくれたことに対して感謝したり、間違って危ない運転をしてしまった際に謝罪をする意味で点けるのがハザードランプです。
ハザードランプを適切に使うことは大切
クルマの運転はドライバー同士のコミュニケーションも大切です。
お互いに譲り合ったり、感謝したりそういったコミュニケーションがあるとよりスムーズに運転することができます。
間違った使い方は事故を招きますが、適切に使えれば以前より周りに優しい運転ができるようになるでしょう。