2018年8月31日から発売されているフルモデルチェンジされたホンダCR-V。
今回はCR-Vに積まれている先進安全装備”Honda SENSING”の解説をしていきます。
“Honda SENSING”って何?
自動ブレーキなどを含むホンダの先進安全装備です。
車種ごとに含まれる機能が異なったり、対応速度などが違います。
今回は2018年8月31日から発売されているCR-Vに絞って解説しています。
CR-Vの”Honda SENSING”にはどんな機能がある?
CR-Vには以下のの9つの機能が含まれます。
- 衝突軽減ブレーキ(緊急ブレーキ)機能
- 誤発進抑制制御機能(前方のみ)
- 歩行者事故低減ステアリング
- 路外逸脱抑制機能
- 渋滞追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)
- LKAS(車線維持支援システム)
- オートハイビーム
- 標識認識機能
- 先行車発進お知らせ機能
それではそれぞれの機能について詳しく解説していきたいと思います。
衝突軽減ブレーキ(緊急ブレーキ)機能
クルマなどに衝突しそうになるとブレーキをかけてくれる機能で一般的に自動ブレーキとも呼ばれる機能です。
新型CR-Vの場合、単眼カメラとミリ波レーダーを使ったシステムです。
自車の速度が約5km/h以上でクルマや歩行者に対して作動します。
停止車両や対向車、歩行者に対しては自車の速度が約100km/h以下の時に緊急ブレーキが作動します。
前方を同じ方向に走っている車に対しては速度差が5km/h以上あるときに緊急ブレーキが作動します。
作動するときにはまず警告表示と警告音が鳴り、そのあと弱いブレーキがかかった後に強いブレーキがかかるという風に3段階になっています。
警告表示と警告音が鳴るタイミングは3段階(遠め・標準・近め)に調節できます。
歩行者の場合身長1m以上、2m未満の時に作動します。
誤発進抑制制御機能
ブレーキとアクセルを踏み間違えたときやギアを入れ間違えてアクセルを強く踏んだ時に事故を防ぐ機能です。
新型CR-Vの場合、停車時など自車の速度が約10km/h以下の時に前進ギアで前に障害物があるときに作動します。
具体的には前に障害物がある時にクルマなどの障害物が前にあるにも関わらず”Dレンジ”でアクセルを強く踏んだ時に警告表示と警告音を鳴らしつつ、エンジンの力を制限して急発進を防ぎます。
ただし、ブレーキはかからないため輪留めがないときには車が前に進みます。
ハンドルを操作したりアクセルを4秒間踏み続けると解除されます。
歩行者事故低減ステアリング
歩行者にぶつかりそうになった際に事故を回避するハンドル操作をサポートしてくれる機能です。
新型CR-Vの場合、自車の速度が約10km/h~約40km/hの時に作動します。
具体的には路肩の白線(黄線)を認識できる状態で路肩を歩いている歩行者に向かっていくようなときに表示と音で警告をしてステアリング操作の支援をします。
また、この機能は直線で尚且つ路肩の白線(黄線)が連続している時に作動します。
あくまで支援なので回避にはドライバーのハンドル操作が必要になります。
路外逸脱抑制機能
車線をはみ出しそうになると警告しつつそれ以上はみ出さないように制御してくれる機能です。
新型CR-Vの場合、自車が約60km/h~100km/hで走行中にウインカーを出さずに白線(黄線)をはみ出しそうになると警告表示とハンドルを振動させることにより警告をしつつ、ハンドル操作を支援します。
また、はみ出しそうになっている線が実線の時に車線に戻るために大きなハンドル操作が必要なときにはブレーキによる支援もしてくれます。
この機能はワイパーが連続で作動している時やハンドル操作やペダル操作によってドライバーが”明確に”車を操作している際には作動しません。
他にもカーブの内側にはみ出したときや車線が狭すぎるときにも作動しません。
渋滞追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)
設定した速度を維持してくれるクルーズコントロールの機能に前の車の速度に合わせて自動的に速度を調節してくれる機能が追加されたものです。
新型CR-Vの場合、停止まで制御してくれる渋滞追従機能が付いていますが設定速度の下限は約30km/hとなっています。
LKAS(車線維持支援システム)
車線の中央を走るようにハンドル操作を支援してくれる機能です。
自動運転とは違い、きついカーブは対応できなかったりドライバーがハンドルに手を添えてしっかりと周りを見ている必要があります。
新型CR-Vの場合、この機能は自車が約65km/h ~ 100km/hで走行中に左右に白線(黄線)がある道路で作動します。
カーブは半径230m以上の緩いカーブで作動します。
ウインカーを出していたり、ワイパーが連続で作動している時にはこの機能は作動しません。
オートハイビーム
ハイビームとロービームを自動的に切り替えてくれる機能です。
新型CR-Vの場合、ヘッドライトスイッチをAUTOにした状態でライトスイッチレバーがロービームの位置の時に自動的に作動します。
ライトスイッチレバーをハイビーム位置にしたり、パッシングをするとオートハイビームが一時的に解除されます。
ライトスイッチレバーを数秒間引き続けるとオートハイビームが作動します。
自車が約30km/h以上で走行中に対向車や先行車がいないときにハイビームに自動的に切り替わります。
この際、対向車や先行車のヘッドライトやテールランプを検知して切り替えを行います。
標識認識機能
走行中に認識した道路標識をメーターなどに表示する機能です。
新型CR-Vの場合、マルチインフォメーションディスプレイに表示します。
以下の4つの標識を認識します。
- 最高速度標識
- はみ出し通行禁止標識
- 一時停止標識
- 車両進入禁止標識
このうち“一時停止標識”と“車両進入禁止標識”は自車の速度が約60km/h以下の時に表示します。
先行車発進お知らせ機能
信号待ちなどで前の車に続いて停止している時に、前の車が発進したにもかかわらず停止し続けたときにドライバーにお知らせする機能です。
新型CR-Vの場合、前の車との車間が約10m以内で自車と前の車がしばらく停止した後、前の車が約3m以上進んだときに音とメーター内の表示でお知らせしてくれます。
お知らせのタイミングは標準(約3m以上進んだとき)と早め(前の車が発進したとき)の2つから選択できます。
シフトレバーがDレンジもしくはSレンジにある時にはブレーキペダルを踏んでいるかオートマチックブレーキホールドで停止している時に作動します。
Nレンジの時にはブレーキペダルを踏んでいるかパーキングブレーキが作動している、もしくはオートマチックブレーキホールドで停止している時に作動します。
ざっくりと説明してきましたが、新型CR-Vに装備されている”Honda SENSING”は以上の9つの機能が含まれています。
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