今回はマニュアル車の初心者向け解説です。
ギアチェンジの基礎とコツやポイントについての記事になります。
ギアチェンジの手順
- アクセルを戻す
- クラッチペダルを踏み込む
- シフトレバーを次のギアに動かす
- クラッチペダルをゆっくり離す
- アクセルペダルを踏む
MT車のギアチェンジはこの手順になります。
それぞれ分けて書いてありますが、実際には同時に操作するところも存在します。
ギアチェンジのポイント
アクセルペダルとクラッチペダルは同時操作
アクセルペダル操作とクラッチペダル操作は分けて書いてありますが、実際には同時に操作することが多いです。
例えばギアチェンジを始める時には最初にアクセルペダルを戻し始めて、ある程度戻したらクラッチペダルを踏み込んでシフト操作を開始します。
この時にはクラッチペダルを踏み込んでもエンジン回転数が上がらないタイミングまでアクセルペダルを戻してからクラッチペダルを踏み込むんです。
アクセルペダルを早く戻しすぎるとエンジンブレーキがかかってしまうのでそのタイミングをつかむのがちょっと難しいです。
また、シフトノブを操作して次のギアに入れた後にクラッチペダルから足を離すときにはクラッチペダルを一瞬早めに戻し始めると良いです。
そして、戻し始めたらすぐにアクセルペダルをゆっくり踏み始める感じです。
この時にアクセルペダルを踏みすぎるとエンジン回転数が上がってしまうので、クラッチペダルを戻す量とアクセルペダルの踏み込み量をバランスさせるように意識しましょう。
タイミングが合えばショックがなくスムーズなギアチェンジになります。
ただし、ギアチェンジに時間がかかってしまった時にはエンジン回転数が下がりすぎてしまうこともあり、その場合にはクラッチペダルを戻し始めたと同時にアクセルペダルを踏んでエンジン回転数を合わせてあげる必要があります。
クラッチペダルをしっかり踏み込んでからシフト操作をする
シフト操作をする時には必ずしっかりクラッチペダルを踏み込んでからシフトノブを操作するようにしましょう。
実際のところ、ギアをNにするところまでは半クラッチでも動きますし、何ならクラッチペダルを踏まなくてもアクセルペダルを戻した瞬間だけはギアをNにすることはできるんです。
ただ、それをやるとギアが入りにくくなる原因になったり、タイミングによってはMTの故障につながることもあるのでシフトノブを操作するのは必ずクラッチペダルをしっかり踏み込んでからにしましょう。
ギアを抜くときは素早くギアを入れる時は丁寧に
ギアに入った状態からNに動かすとき(ギアを抜く時)にゆっくり動かすとMT内部で変な癖がついてしまってギアが入りにくくなる原因になります。
ギアを抜く時は素早く動かすように心がけましょう。
素早くと言っても力を入れてしまうとギアチェンジを失敗する原因なので、ギアを抜く時には力は入れずにトンっと一瞬で済ませるようにしてください。
また、ギアを入れる時には抵抗がなければトンっとギアを入れてしまって良いですが、抵抗感があったら無理せずにギアの回転が合うまで次のギアに押し当てて待ちましょう。
力を入れない
力を入れてギアチェンジをすると失敗する原因になります。
正常なMTであれば力を入れなくてもギアは抜けるはずですから、基本的には軽めの力でギアチェンジするようにしてください。
シフトノブを握りしめたりするのも良くない傾向なのでシフトノブは軽く持つようにしましょう。
シフトダウンの時にはある程度の力が必要になることもあります。
その時には力ずくにならないようにほどほどの力でギアを入れてあげてください。
ギアチェンジのタイミング
ギアチェンジのタイミングはその時必要なパワーに合わせて決めます。
パワーが必要ないときには低めのエンジン回転数でギアチェンジして、パワーが必要なときほど高いエンジン回転数を使います。
エンジンにもよりますが、一定速度で走っている時はエンジン回転数が1500回転くらいが燃費とパワーのバランスが取れています。
ただし、そのままだと加速ができないので加速が必要なときにはギアチェンジして低いギアを使いましょう。
加速には平地で2500回転前後、坂道で3000回転~3500回転くらいあれば十分です。
MT車に慣れるまでは2500回転くらいで走れるようにギアチェンジしても良いかもしれません。
最大の加速力が必要なときにはエンジンを限界まで使う必要があるのでもっと高いエンジン回転数まで使います。
その時にはレッドゾーンに入らないように注意しましょう。
レッドゾーンはタコメーター(エンジン回転計)の赤いところになります。
一つ一つの動作を的確に
焦ると出来ることも上手くいかなくなります。
時間がかかっても焦らずに確実にギアチェンジをしていきましょう。
どんなにMT車を上手く運転できる人でも一つ一つの動作は確実に行っています。
最初はうまく行かなくても練習すればするほど上手くなります。
一つ一つの動作を確実に行えばMTを壊すこともありません。
慣れてきたら一つ一つの動作を確実に行いながらも、それぞれの操作タイミングや操作するときのテンポなどを工夫すると良いでしょう。