マニュアル車の坂道発進で失敗してしまった時に大切なこととはなんでしょうか?
失敗したらまずはブレーキ
坂道発進で失敗したと感じた時にはすぐにブレーキペダルを踏むようにしましょう。
ブレーキペダルを踏めば下がってしまうことはないからです。
また、サイドブレーキを使った坂道発進をしていた場合にはサイドブレーキを引きなおすことも一つの手でしょう。
サイドブレーキの時にはすぐにクルマが止まらないこともあるのでブレーキペダルも同時に踏みこんだほうが安全です。
いずれにしてもブレーキをかけて下がらないことを重視するのが大切です。
坂道発進を失敗した時の手順
- ブレーキをかける
- サイドブレーキをかける
- エンジンがかかっていることを確認する
- 落ち着いて坂道発進する
ブレーキをかける
一番最初に説明した通りまずはブレーキをかけることが大切です。
サイドブレーキの上に手が置いてあるのであればサイドブレーキを同時に使うのも良いでしょう。
とにかくクルマの動きを止めることが大切です。
そして、もし下がってしまっているのであれば念のため後ろのクルマとの距離をルームミラーなどで確認してから坂道発進の手順に入りましょう。
サイドブレーキをかける
普段、坂道発進でサイドブレーキを使わない運転をしていたとしても失敗した時にはサイドブレーキを使ったほうが良いでしょう。
焦っているので再び失敗する可能性があるからです。
サイドブレーキを使った坂道発進は最も確実な方法で失敗が少なくなります。
また、一度失敗した後だと後ろのクルマとの距離が狭くなっている可能性が高いです。
そういった場合には少しの後退でも事故につながってしまうことがあるので一番確実な方法で坂道発進をするのが大切なんですね。
また、エンストした状態でブレーキペダルを踏みなおしたりしてしまうとブレーキが効かなくなってしまう可能性が高いです。
そういった状況でもサイドブレーキは普段通り効くので、失敗した時にはサイドブレーキをかけるのは大切なんですね。
エンジンがかかっているか確認する
坂道発進で失敗するときにはパワーが足りなくて下がってしまうパターンか、クラッチ操作とアクセル操作が上手く行かずにエンストして下がってしまうパターンがあります。
下がってしまうだけであればブレーキペダルを踏んでやり直せば良いのですが、エンストしているとエンジンをかけなおす必要がありますよね。
普段であればエンストに気づかなくても大した問題にはなりませんが、坂道発進では大きく下がってしまう原因にもなってしまうので注意が必要です。
また、エンストしそうな状態でも意外とエンジンはねばるのでエンストしたかと思ったら実はエンストしていなかったという場合もあります。
もしエンストしていないのにエンジンスタートスイッチやキーを触ってしまうとエンジンを切ってしまったり、エンジンがかかっている状態でセルモーター(エンジンをかけるモーター)を動かしてしまうことがあります。
エンジンを切ってしまうと慌てる原因ですし、エンジンをかけた状態でセルモーターを動かすとクルマに悪影響があるので避けるべきです。
ですから、一度はメーターをしっかり見てエンストしているのかしていないのか確認するのが大切です。
タコメーター(エンジン回転計)があればエンジンが回っているかどうかタコメーターで確認し、タコメーターがないクルマであれば警告灯が点いているかどうかで確認します。
エンストの時に点く警告灯の確認方法は、エンジンスタートスイッチがあるクルマではクラッチペダルを踏まずにスイッチを2回押すことで確認できます。
キーがあるタイプのクルマではエンジンを切った状態でキュキュキュっとセルモーターが回る位置の一つ手前まで(普段走っている時のキー位置”ON”まで動かす)動かせば確認できます。
その時に点灯している警告灯が点いていたらエンストだと判断できます。
エンストしていたらエンジンをかけなおしますが、エンジンスタートスイッチがあるクルマではクラッチペダルを踏みながら一度押すだけでエンジンがかかることが多いですが、キーを回すタイプのクルマでは一度逆に回して電源を落としてからでないとエンジンがかからないことがあります。
自分のクルマがどちらであるのか取り扱い説明書などで確認するか、エンジンが暖まった状態で実際にエンストさせてどうしたらエンジンをかけなおせるか確かめておきましょう。
アイドリングストップ機能が付いているクルマではクラッチペダルを踏みなおすだけでエンジンをかけられる場合もあります。
エンストさせるときにはできればエンジンが暖まった状態が良いでしょう。
エンジンが冷えている時にはエンジン回転数が高い状態になっているのでクルマへの負担が大きいですし、燃料も濃く噴射されているので再始動時にかかりが悪くなってしまうことがあるからです。
落ち着いて坂道発進をする
坂道発進で失敗してしまうと焦ってしまってやり直しても失敗してしまうことがあります。
焦ってしまうとクラッチ操作やアクセル操作が甘くなり、エンストしやすくなったり逆にアクセルペダルを踏みすぎて急発進やクラッチ焼けの原因になってしまうことも。
失敗した時こそ基本通りの発進が大切です。
とはいえ一度失敗してしまった時には前と同じように発進しようとしてもまた失敗してしまう可能性があります。
ですから、一度失敗したら少しだけエンジン回転数を高めにして発進するのも一つの手です。
あまり高すぎるのはクラッチに良くないですから、500回転程度高くするのが良いでしょう。
そうすると2回目の成功率は高くなります。
発進も簡単になるのでかなり安定した坂道発進ができるはずです。
サイドブレーキを解除するタイミングが大切
坂道発進で慣れていないときには緩い坂道でもサイドブレーキを使った坂道発進をするのが大切です。
一番確実ですし、精神的にも余裕ができるからです。
サイドブレーキを使った坂道発進をする時にはサイドブレーキを解除するタイミングを重視しましょう。
タイミングが早すぎるとパワーがタイヤに伝わる前にサイドブレーキを解除してしまうのでクルマが下がってしまう原因です。
タイヤにパワーが伝わってクルマの前側が持ち上がったら(後ろ側が下がった状態になったら)サイドブレーキを解除するタイミングです。
それよりも前のタイミングでサイドブレーキを解除すると下がってしまうので注意しましょう。
また、サイドブレーキを解除する前に少しだけレバーを持ち上げてボタンを押した状態にしておくのもコツの一つです。
身体が安定しやすくなるので坂道発進もしやすくなるでしょう。