DCT、つまりデュアルクラッチ式ATは最近CVT、通常のATと並んで採用例が多いATです。
普通のMTミッションに2つのクラッチが付いているのが特徴で、片方のクラッチに奇数段のギア、もう片方 おクラッチに偶数段のギアと繋がれている。
ギアを上げていくと使うクラッチが交互に変わるため、次に使うギアをあらかじめ選んでおくことができシフトするタイミングでクラッチを切り替える。
通常のMT車ではクラッチを切りエンジンとトランスミッションを切断してからシフト操作という形になるのだが、DCTの場合は次のギアに動力が伝わっていないためあらかじめ次のギアにシフトしておくことが可能で、その後クラッチを切り替えるだけなので継ぎ目のないシフトが可能なのです。
通常のATと違いシフト自体はクラッチ2枚を制御するだけなので素早いシフトを実現できます。(通常のAT車では何枚かのクラッチやブレーキバンドを動かす必要があります。)
ただし、MTモードで1段飛ばしでシフトをした場合(例えば偶数段から偶数段へのシフト)や、コンピュータの予測と違った操作をした場合はシフトに時間がかかることがあり、シフトロジックの完成度が非常に重要です。
また、クラッチによって発進を行うため発進時にはギクシャクしやすかったり、半クラッチが続くとクラッチが高温になり焼けて滑り出したりジャダーが発生する欠点があります。
各社クラッチの温度を監視してクラッチが高温になるとドライバーがそれ以上半クラッチを使わないようにわざとギクシャクさせたり、警告を出したりして対策しています。
それでもジャダーが出てしまうのは、半クラッチ時の面圧の問題によるものだと思うのですが・・・。
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