AT車の進化として真っ先に挙がるのはデュアルクラッチ式AT(以降DCT)だろうか?
VWやポルシェ、アウディが採用して以来スポーツカーならばこれ!といった風潮もあるミッションだ。
しかし、その影で通常のAT車を急速に進化させたメーカーがある。
それはBMWだ。
BMWはVWグループがDCT搭載車を増やしていく中、スポーツを売りにしながらもDCT搭載車をM3や335iクーペなど一部モデルのみに絞っていた。
BMW好きの間ではスポーツを売りにしているのになぜ使わないのか?といった議論があったものだ。
しかし、BMWが出した答えは従来のATを進化させるという答えだった。
BMWはトランスミッションを製造していないため、GMやZF、アイシンなどから供給を受けているが、この進化のパートナーとなったのはZFだった。
BMWは従来のAT車のロックアップ領域を増やし、変速スピードも短縮したスポーツATを335iセダンや、X6などのモデルに搭載した。
そこから始まったのが従来のAT車の進化だ。
その後、BMWが搭載する6速ATは8速ATに進化し、現在ではBMWが販売しているレース仕様車であるM235i Racingに積まれるほどである。
DCTに対して、トルクコンバーターがある為に低速域でのスムーズさや、トルク増幅効果によって低速域でのトルクも確保できる利点などがある。
そのため市販車に対しては最適なトランスミッションとなっているのである。
また、実は効率なども向上させているのだが、それはまた別の機会に。
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