MT車のギアが入りにくい!そんなときの対処法

“マニュアル車に乗っているけれどギアを入れようとするとなぜか引っかかる・・・”

そんな方の手助けになる記事を目指してお話していきたいと思います。

 

どんな症状に対しての対処法?

 

  • 停止中にNでクラッチを切って3秒待ってから1速に入れようとするとある程度は入るが、入りきる直前に最後のひと押しが引っかかって入らない
  • ギアの入り口で引っかかって動かないことがある
  • シフト操作が全体的に硬くなっていく
  • 2速へシフトアップするとコツコツとしたショックが手に伝わる
  • 3速や4速へシフトアップしたときに入口で一瞬引っかかる
  • 2速や1速へのシフトダウンが異常に硬い
  • 1速からギアを抜くときに硬い
  • 発進時に半クラッチでクルマがガタガタ振動する

 

今回の記事で対処できそうな症状はこのあたりです。

勿論、クルマの不具合というのは様々な理由がありますから一概には言えませんが、今回の記事で解消できる可能性がある症状です。

この症状、実は運転操作の癖やギアの癖が原因だったのです。

 

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振動はMT車の敵

エンジンからの振動や、車体の振動というのは乗っている人にとっては不快なものですよね。

実はクルマにとっても振動というのは良くないものなんです。

特にMT車ではMT本体が振動することで良くない症状がたくさん起こってしまいます。

今回の症状も振動が大きく関わっています。

MT本体に伝わった振動はギアやシンクロに伝わります。

振動が大きすぎるとシンクロの摩耗が早くなってしまったり、普通は摩耗しないところが摩耗してしまうことがあります。

また、細かな振動でもギアに癖を付けてしまうのでMT内部の抵抗が大きくなって、シフトダウンでギアが入りにくくなったり、シフトアップの時にギアがゴリゴリしたり最悪の場合にはギア鳴きを起こすことも。

燃費にも影響する部分ですし良いことはありません。

クラッチにも悪影響があるのでクラッチの繋がり方が唐突になってしまったり、クラッチジャダーの原因になったりするので注意が必要です。

 

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症状の原因はクラッチとシフト操作のタイミング

結論から言ってしまえばこの症状の原因はシフト操作時にアクセルペダルを踏み込むタイミングがわるかったこと、それからクラッチ操作の仕方が悪かったことが原因です

また、ギアチェンジのタイミングもギアの入りに影響することがあります。

 

ギアチェンジのアクセル操作が原因の時

アクセルペダルを踏むタイミングが早すぎることが原因

シフトアップが終わり、クラッチを繋ぐときにはアクセルペダルも同時操作することでスムーズな走りが可能です。

しかし、クラッチを繋ぐ瞬間というのはMTに振動が伝わりやすい状況です。

アクセルペダルとクラッチペダルの動かし方を間違えると大きな振動や衝撃がMTに伝わりやすくなってしまうんです

クラッチ板の異音などの原因になることもあるので注意が必要です。

 

対処法

シフトアップが終わってアクセルペダルを踏むときにはクラッチペダルをミートポイント(=半クラッチが始まる位置)まで動かしてからアクセルペダルを踏むようにしましょう

アクセルペダルを踏んでからクラッチを繋ごうとすると振動が伝わりやすくなってしまうからです。

クラッチをミートポイントまで繋いでからアクセルペダルを踏み始めるようにすると振動が伝わりにくくなります

加速するためにシフトダウンするときにもミートポイントまで繋いでからアクセルペダルを踏むようにするとMTには優しいです。

この時、クラッチを繋ぎすぎるとショックが出てしまうので注意してください。

ブリッピング(空ぶかし)をしてエンジン回転数を合わせる時にもブリッピングをしたらアクセルペダルを完全に戻してからクラッチを繋ぎ始めるようにしましょう

ギアチェンジでのアクセルペダルのタイミングについてはこちらの記事がオススメです。

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MT車でギアチェンジをした時にアクセルペダルの踏むタイミングを間違えるとギアが入りにくくなることがあります。 クラッチを繋ぎ始める前にアクセルペダルを踏むのはだめギアチェンジの時、クラッチを繋ぎ始め[…]

 

クラッチ操作が原因の時

クラッチペダルを動かす速度と操作の癖が原因

半クラッチを使いすぎるとクラッチ板が焼けてギアが入りにくくなるということは知られていますが、実は半クラッチを少なくするためにクラッチペダルを素早く動かしてしまうと振動によってギアが入りにくくなってしまうんです

クラッチを繋ぐ状況というのはクラッチジャダーを起こしやすい状況です。

クラッチジャダーとはクラッチが原因で車体全体がガタガタとする症状ですが、実はクラッチ操作が荒いと身体に感じないくらい軽いクラッチジャダーが発生してしまっています

そうするとMT本体に振動が伝わって、ギアが入りにくくなったり、半クラッチ時にジャダー(車体がガタガタする現象)が起きたりします。

 

対処法

現在の半クラッチ操作を見直してみましょう。

クラッチペダルを踏むときには素早く踏んでも問題ありません

クラッチペダルを踏むときには振動が発生しないからです。

ただ、クラッチを繋ぐときには半クラッチが長くなりすぎないように注意しながらクラッチペダルをゆっくりと動かすようにしましょう

特に発進時には丁寧にクラッチ操作をするように心がけてください。

また、発進時には途中でクラッチペダルの動きを止めて一定の半クラッチ状態を保つようにすることも大切です。

ゆっくり必要な半クラッチ状態までクラッチペダルを戻してきて、十分なパワーが伝わり始めたら左足の動きを止めて一定の半クラッチ状態を保ちます

そして、そのままクラッチが繋がるまで一定の半クラッチ状態で待つことも大切です

この時、半クラッチが弱すぎると半クラッチ状態が長くなってしまうので注意してください。

エンジン回転数がすこしずつ下がるくらいの半クラッチ状態を保つのがコツです

クラッチを繋ぎすぎるとギアが入りにくくなってしまう可能性もあるので注意しましょう。

いつまでもクラッチが繋がらないときにはほんの少しアクセルペダルを戻すか、クラッチをもう少し繋いでクラッチ板の摩耗を抑えるようにすると良いと思います。

このあたりはクルマ次第なので、症状を見ながら調節していくと良いでしょう。

 

振動を防ぐ運転に関してはこちらの記事もオススメです。

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ダダダッとMT車の運転を不快にするクラッチジャダー。今回はクラッチジャダーを防ぐ運転について書いていこうと思います。 クラッチジャダーって何?[…]

 

シフト操作のタイミングが原因の時

ギアチェンジのタイミングが早すぎることが原因

シンクロの癖が原因の場合には普段のギアチェンジを見直すことが大切です

ギアチェンジのタイミングが早すぎてエンジンが低回転の状態で無理やり加速させるとエンジンの振動が原因でギアが入りにくくなることがあります

燃費を良くするためには低いエンジン回転数で走らせることが大切ですが、振動が大きくなりすぎないように注意することが大切です。

 

対処法

こうした症状があったなら、まずはMTの慣らしとギアチェンジタイミングの見直しをしてみるのが良いです。

MTの慣らしは停止時にエンジンをかけてクラッチペダルを踏んだままシフト操作を繰り返すだけで行うことができます。

シンクロに癖がつくと現代の十分に強いシンクロを持ったMT車ではちょっとした癖によってギアチェンジに悪い影響がでます。

そこで慣らしを行うことでシンクロについてしまった癖がリセットされ症状が軽くなるんですね。

また、ギアチェンジをする時にはエンジンからの振動に注意してください。

低いエンジン回転数の時にアクセルペダルをたくさん踏むとエンジンの振動が大きくなります。

走るときには常にエンジンからの振動に注意して、ゴゴゴと振動がでる時にはシフトダウンしてエンジン回転数を高くして加速しましょう。

加速時だけではなく発進時にもエンジンが振動しないように注意してください。

発進時にエンジン回転数がアイドリング回転数(停止時に何もしないときのエンジン回転数)よりも低くなってしまうのは避けるようにしましょう。

アイドリング回転数より低いエンジン回転数だとエンジンが振動しやすい状態になるからです。

 

ギアチェンジとギアの入りやすさについてはこちらの記事がオススメです。

 

こんなクラッチ操作にも気を付けて

 

  • 長すぎる半クラッチ
  • 走行中クラッチペダルに足を乗せたまま走る
  • ショックのあるクラッチの繋ぎ方をする

 

一般的に悪いクラッチ操作と呼ばれているものです

このような操作はクラッチ板の温度を上げてしまうので、クラッチ板が熱で焼けてしまったり反ってしまう原因になり良くありません。

また、ショックのあるつなぎ方もクラッチやトランスミッション関係のパーツを壊してしまうことから良くない操作だったりします

こういった操作がクラッチトラブルの原因になっていることもあり、実はこういった操作が原因でギアが入りにくくなることもあるんです。

平地で停止時に1速ギアに入れてクラッチペダルを床まで踏んだままエンジン回転を上げるとクルマが進んでしまうようだとこの症状の可能性が高いです

この場合にはクラッチ交換しか手がありませんので早急に整備工場を探してください。

車種によっては調整で済むこともありますから、MTを壊す前に整備工場に相談しましょう

 

正しいクラッチ操作

では正しいクラッチ操作についてもまとめてみます。

 

  • クラッチを繋ぐときはゆっくりペダルを動かす
  • 発進時には一定の半クラッチ状態を作る
  • 半クラッチは長すぎても短すぎてもダメ
  • クラッチの温度が上がりすぎないように注意する
  • 発進時にアイドリング回転数を下回らないように半クラッチを使う
  • ギアチェンジをしたらクラッチをミートポイントまで繋いでからアクセルを踏む

 

基本的にクラッチ操作は短すぎず長すぎないことが大切です。

特にドンっというショックはいろいろなパーツに悪影響が出ることがあるので注意が必要です。

上手なクラッチ操作についてはこちらの記事に詳しく書いています。

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今回の対処法が効かない症状

 

  • 停止中にNでクラッチを切って5秒待ってからギアを入れようとした際に思い切り力を入れてシフトレバーを操作しないとギアが入らない
  • 大きな異音がする
  • クラッチの調整不良が原因で床までクラッチペダルを踏んでもクラッチが切れていないとき

 

今回の対処方が効くのは物理的にパーツが壊れていない場合です

つまり、クラッチ板が原因であれば変形などしていない状態の時です。

クラッチ板が変形してクラッチが切れていない場合や、クラッチが適切に調整されていなくて床までペダルを踏んでもクラッチが切れていないとき、トランスミッション自体に異常がある場合には整備工場での適切な整備が必要となります。

 

できれば整備工場へ

クラッチ板が歪んでいたり、調整不良によってクラッチが適切に切れていない時にはトランスミッションが壊れる原因になります。

もし調整不良が原因であればクラッチ調整だけで済むので安く修理ができます。

たとえクラッチの交換が必要になっても、より高価なトランスミッションの修理をしなくても済む可能性が高くなります。

また、トランスミッションがトラブルの原因であったとしても早めに修理を行うことで修理費用が安くなることもあります。

車種によっては定期的なクラッチ調整も必要になりますから気になる症状があれば整備工場で見てもらいましょう。

 

まとめ

  • トランスミッションの不具合を感じたらクラッチの調整が正しくされているか必ず確認する
  • クラッチ板に異常がないのにギアが入りにくいときにはペダル操作・ギアチェンジを見直すことで直るときがある
  • 発進時には適切な半クラッチが大切
  • 症状診断に自信がないときには整備工場にもっていき適切な整備をする
  • 無理やり入れないとギアが入らないときには早めに整備工場にもっていく
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