今まで6万キロ以上MT車に乗ってきた経験でMT車に乗って後悔した瞬間について書いていきます。
マニュアル車で後悔した瞬間
- 慣れなくて上手く走れなかったとき
- クラッチやシフト関係のトラブルがあった時
- 上り坂での渋滞
- 慣れていないのに体調が悪かったり疲れていた時
MT車に乗り始めたころには後悔した瞬間がたくさんありました。
実はMT車を買う前は実家のAT車を借りて乗ることが多かったので運転自体は慣れていたのですが、それでもMT車に乗り始めてからは運転に苦労することがありましたね。
AT車の簡単さというのはやはり恐ろしいものがあります。
エンストしなくなるまではそれほど時間はかからなかったのですが、その期間は運転が怖くなる瞬間がたくさんありました。
それにエンストしなくなってもMT車をスムーズに運転できるようになるのはとても時間がかかりましたし、正しいMT車の運転の仕方がわかるまでとても長かったです。
では具体的にどんな場面で後悔したのかお話していきたいと思います。
後悔した場面
MT車が上手く扱えなかった時期
MT車に乗り始めた時には動かすこと自体はそれほど問題はないものの、運転中には緊張する場面がたくさんありました。
一番怖かったのはきつめの上り坂で停止する直前に加速が必要になった時です。
その時には後ろに原付バイクがいたのですが、停止する直前に1速ギアに入れるのに手間取って減速しすぎてしまったんです。
そうしたら原付バイクは車間距離が近かったこともあって一瞬遅れただけで追突寸前まで近づいてきたんですね。
停止寸前だったので失敗すると後ろに下がってしまってバイクとぶつかる可能性もあったので本当に怖かったです。
MT車の操作に関係する部分で一番怖かった場面です。
慣れるまでは上り坂で緊張したことはたくさんありました。
ただ、慣れていないことが原因で後悔したことってなかったんです。
慣れていないときに上手く運転できないのは当たり前ですし、乗っていけば乗っていくほど上手く扱えるようになっていったので後悔するような場面はあまりなかったんですね。
トラブルがあった時
私自身、2度ほどMT車特有のトラブルにあったことがあります。
一つはクラッチジャダーという半クラッチ時に車体全体が異常振動する現象で、もう一つはギアの入りが悪くなってしまったことです。
正直、このときがMT車に乗ってて一番後悔した場面でしょう。
どちらも運転の仕方が原因というのは分かったのですが、その原因がつかめるまではせっかくのMT車なのに運転していてもすごくストレスが溜まりました。
AT車のように誰が乗っても同じように走ってくれるというのはすごい強みだと思います。
長い上り坂で渋滞になった時
上り坂の渋滞でもそれほど後悔したことはありませんが、1度だけMTの難しさを感じる出来事がありました。
その時は首都高速道路上だったのですが、中央環状線から中央道方面に抜ける際に渋滞になったんです。
中央道方面へ道が分かれた直後に急な上り坂になるのですが、そこで前を走るトラックが途中で止まらないために前のクルマとの距離を開けて低速で登り始めたんです。
1速ギア500回転~600回転くらいの速度だったので振動を無視しながら登るか、発進と停止を繰り返しながら登っていくかという2択だったんですね。
時々半クラッチも使ったりしながらというのもアリだったとは思うんですが、坂道がとても長かったのであまり使いたくなかったんです。
今思えばもっと半クラッチを使ってもそれほど問題にならなかったのでは?と思いますがあの時はすごく悩みましたね。
ああいうシーンがあるとクラッチ板の温度を考えなくて良いATというのは楽だと感じます。
慣れないMT車で体調が悪かったとき
その時はまだMT車に慣れていないころで、体調が悪いといっても少し調子が悪いくらいだったのですがただでさえ慣れないMT車の運転でうまく操作できずに苦労した記憶があります。
体調が悪いときには運転しないというのが大原則ですが、出先で体調が悪くなった時など運転しなくてはいけない場面というのは存在します。
特に、その頃は今ほどMT車の運転に慣れていなかったのでこういう時にATなら楽だよなぁと感じる場面は多々ありました。
当時は体調が悪くなくても、多少の疲労でもMT車の運転が難しく感じることが多かったです。
クルマ自体もギアの入りにくさとクラッチジャダーなどを抱えていて非常に運転しにくい状態だったので余計大変だったんですね。
今ではMT車のほうが楽
そんな風に後悔した場面も数え切れませんが、今となってはMT車で良かったと思います。
東京都に住んでいるので渋滞している道もたくさん走りますが、現代のクルマは普通のクルマであればクラッチペダルも軽いので渋滞でも後悔することはありません。
むしろクリープがあったりギアチェンジのタイミングが悪くて思い通りに走ってくれない場面があるATのほうがよっぽど面倒に感じます。
AT車に乗る頻度が少ないわけではなく、仕事柄AT車に乗る場面もそれなりにあるので余計にそれを感じるんですね。
最近のクルマはMTモードも付いていることがおおいのですが車種によっては低速で1速→2速へのギアチェンジを受け付けてくれなかったり、シフトショックが大きかったり、勝手にシフトダウンしてしまうので今入っているギアがわかりにくくて走りにくいなどのデメリットが多くてあまり便利には感じません。
基本的に自分でコントロールできるMTのほうが運転の引き出しが多いので楽なんですね。
サーキットでは2ペダルがベスト
サーキットのような速さを競う場面では2ペダルがベストです。
クラッチペダルという余計が要らない分、ブレーキとアクセルに集中できますしミスもしません。
ギアチェンジを失敗してエンジンを壊してしまうようなこともなく、ギアチェンジがMT車よりも速いのにMT車よりもクルマへのダメージも少ないのがATのメリットです。
一昔前のATではMTよりもタイムが遅いのが当たり前でしたが、今のATは非常に良くできています。
特にツインクラッチ式のATは速さに関しては最高なんですね。
MT車のほうが楽しい
サーキット走行も含め、クルマが少なくスムーズに流れている場面ではAT車もストレスなく走ることができ、クルマによっては楽しく走ることも可能です。
しかし、ひとたび渋滞になればAT車に乗っている時ほど苦痛を感じるものはありません。
ブレーキペダルに右足を乗せている時間が多く、走り始めてもシフトショックが出やすい1速→2速を繰り返すような状態で本当に運転が面倒な場面です。
どんなに速いクルマでも、どんなにエンジン音が良いクルマでも、渋滞ではただのクルマなんです。
コンマ何秒という素早いギアチェンジをしてくれる最近のATでも宝の持ち腐れで、ギアチェンジの速度よりスムーズさが欲しいと感じる場面でもあります。
それに比べるとMT車の場合にはすべてを自分の手でコントロールしているのでストレスが少ないです。
周りに合わせた運転が必要なのはAT車と同じですし、自分で操作しているのでAT車よりも運転そのものが面白いです。
速く走らせれば楽しいAT車にたいして、MT車では普通に走っているだけでも楽しいんですね。
ただ運転することが楽しい。
それがMT車のメリットです。
今は後悔しても
今はMT車に乗って後悔しても、たくさん乗って慣れれば評価はガラッと変わります。
MT車は乗れば乗るほど慣れていきますし、その分楽しくなっていきます。
正直、運転ってこんなに難しいことだったのかと思うこともあるとおもいます。
それは慣れても変わりません。
スムーズに走らせるにはテクニックが必要なんですね。
その分、普通に走っている時の楽しさはAT車の比ではありません。
いろいろトラブルもあったりしましたが、MT車に乗っていて良かったと思う場面のほうが多かったです。
次のクルマも選ぶことができれば絶対MT車にしたいと思いますし、ツインクラッチ式ATとMTが選べる車種であったとしてもMTを選ぶと思います。
もしMT車に乗って後悔している方がいたら、もう少しがんばってみませんか?
その先にはその努力以上の楽しさが待っています。